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障害者手助け 伸び悩む

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県、養成へ人数制限し研修

 県が進める障害者を助けるボランティア「あいサポーター」を養成する研修会が、コロナ禍で思うように開けず、新たにサポーターになる人が伸び悩んでいる。人と人の接触が控えられるなか、街角などで障害者を手助けすることも減っているといい、県は今後、人数を制限するなど感染対策をしながら研修を開き、コロナ禍でもできる支援を呼びかける。(前川和弘)

あいサポーター

 あいサポート運動は、障害の特性を理解し、障害に合わせた誰にでもできる支援を通じて暮らしやすい社会を目指す。駅で困っている視覚障害者に声をかけるなど、特別な技術は必要なく、日常生活の中で手助けする。運動は2009年に鳥取県で始まり、今年3月までに8県14市6町に広がった。研修を受ければサポーターになることができ、全国で約56万人が登録する。

 県でも13年に始まり、県が団体や事業者向けに講師を派遣し、運動の趣旨や障害について学ぶ研修を実施してきた。3月時点のサポーターは約2万4000人にまで増えた。また、20年度からは、より理解を深めてもらうため、誘導の仕方や障害の特性などを身をもって学ぶ体験型の研修も始めたところだった。

 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で、研修は多い年で年100回以上を実施してきたが、20年度は中止が相次ぎ、開催できたのはわずか16回。少なくとも年2000人以上が新たにサポーターになっていたが、20年度は約500人と大幅に減少した。

 コロナ禍でサポーターの活動も減り、障害者の生活に影響を与えている。

 自身も視覚障害者で、研修では講師も務める県視覚障害者福祉協会の辰已寿啓会長は、接触を避けることが求められ、日常の手助けが減ったと感じる。これまで道に迷ったり探し物が見つからなかったりした時は、手を取り誘導して教えてもらえていた。しかし、コロナ禍で接触を控えるようになり、視覚障害者が困る場面が出ているという。

 辰已会長は「サポーターの役割は大きいと改めて感じた。ちょっとした声かけだけで意味がある。消毒液の場所を探しているときに、『消毒液は1歩右のところにありますよ』といった具体的な声かけがあるだけでとても助かる」と話す。

 県は、こうした状況を受け、コロナ禍でもサポーターになってもらおうと、事業所や団体での研修を複数回に分け実施したり、体験型研修の参加人数を1回10人に制限したりするなど対策を取る。オンラインでの研修の実施も検討している。

 県障害福祉課障害理解促進係の担当者は「新型コロナで研修の実施が難しい部分もあるが、工夫しながら開きたい。障害者によってはマスクが着けられないこともあるほか、目が不自由ならば人との距離感が分からないこともある。実情を踏まえた支援のあり方も伝えていきたい」と語る。

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2150863 0 ニュース 2021/06/24 05:00:00 2021/06/24 05:00:00 2021/06/24 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210623-OYTNI50059-T.jpg?type=thumbnail

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