<SDGs>果実の搾りかすでビール

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

奈良市 GCFで資金募る

 奈良市が、市内を拠点とする起業家の支援に乗り出した。初めての支援対象に選ばれたのは、フルーツビールの醸造で生じる果実の搾りかすを再利用した風味豊かなクラフトビールづくり。ふるさと納税を活用した「ガバメントクラウドファンディング」(GCF)で、来年2月末まで資金を募っている。(有留貴博、岡本与志紀)

市橋さん 「アップサイクル 広がれば」

GCFを活用した新ビールの開発に挑む市橋さん(奈良市で)
GCFを活用した新ビールの開発に挑む市橋さん(奈良市で)

 今回、支援を受けるのは同市のクラフトビール醸造所「ゴールデンラビットビール」。約50種類のビールを手がけるが、大麦やホップ、米、フルーツなど、製造過程ではどうしても搾りかすが出る。フルーツビールの場合、1回の醸造で果物の搾りかすが約5キロ発生するという。

 代表の市橋健さん(41)は、こうした不要になったものを捨てずに、うまく利用して使えるものに生まれ変わらせる「アップサイクル」という方法に着目。「蘇生」という言葉にちなんだ新たなブランド「SOSEINO」を誕生させる予定だ。

 第1弾商品として開発を目指すのが、「ミックスフルーツヴァイツェン」だ。ヴァイツェンは華やかでフルーティーな香りが特徴のホワイトエール。イチゴやマンゴーなど6種類の搾りかすを合わせて使うことで、市橋さんは「フルーツの豊かな香りを楽しめるようなビールにしたい」と話す。

 果実の搾りかすは糖分が少なく、ほとんどが繊維のため、基本的に廃棄されてきたが、市橋さんはそれらを冷凍保存。「ビールの風味に生かせないか」と活用方法を試行錯誤してきた。

 今後は抽出後のコーヒーかすを材料に再利用するなど、食品ロスの削減につながる商品開発を加速させたい考え。市橋さんは「新ブランドを通じ、奈良でアップサイクルの考え方がさらに広がれば」と期待する。

 11月にあった市の審査でも、こうした社会課題への取り組みなどが評価された。GCFの仕組みを活用した起業家支援は奈良市初の試みで、市の担当者は「地域の課題解決に積極的な起業家への支援は今後の地域発展に重要。その足がかりになるよう、応援してほしい」と支援を呼びかける。

 目標額は100万円で、達しない場合でも市橋さん側に寄付し、新ビールの原材料やブランドデザインの費用などに充てられる。

 寄付は、ふるさと納税の紹介サイト「ふるさとチョイス」の専用ページ(https://www.furusato-tax.jp/gcf/1519)で受け付けており、寄付額に応じた返礼品が贈られる(奈良市民を除く)。問い合わせは市産業政策課(0742・34・4741)へ。

スクラップは会員限定です

使い方
「地域」の最新記事一覧
2595122 0 ニュース 2021/12/14 05:00:00 2021/12/14 05:00:00 2021/12/14 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/12/20211214-OYTNI50005-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)