上越中心に大雪 渋滞多発 物流滞り品薄も
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強い冬型の気圧配置が続いている影響で、県内は10日も上越地方を中心に積雪が増加し、上越市の国道では渋滞が多発した。物流の遅れも発生し、一部商品が品薄になるスーパーも。市民生活への影響は、日に日に大きくなっている。
新潟地方気象台によると、10日午後4時現在の積雪は、上越市(安塚)304センチ、十日町市297センチ、津南町267センチなどとなっている。
上越市内では、車のタイヤが雪に潜り空回りするスタックが多発。国土交通省高田河川国道事務所によると、国道8号では9日午後7時頃、スタックした車両が起点となり最大約4キロの渋滞が発生し、約250台が巻き込まれた。対応のため同日午後11時頃から一部区間を通行止めにして除雪したところ、開通を待つ車などで再び渋滞が発生した。通行止めは10日午後4時に解除された。
県は10日、上越市と柏崎市を対象に、陸上自衛隊に災害派遣を要請。同自衛隊高田駐屯地(上越市)の隊員は、市内の障害者施設3か所で除排雪作業を行った。
また、県は同日、長岡、十日町、糸魚川、妙高、上越、柏崎市に対し、災害救助法の適用を決定。6市が行った障害物除去などの費用は県と国が負担する。
スーパーは、食品を買い求める客が相次ぎ、上越市大豆のスーパーでは、カップ麺の陳列棚は昼過ぎにはほぼ空になっていた。
新潟市中央区の「ピアレマート新和店」では、1日2便あるパンの配送が1便しか届かず、一時、品薄に。同市西区の女性(42)は「カップ麺は準備しているけれど、今日はパンを無事に買えてよかった」と話していた。店長の男性は「在庫は確保できているので、安心してほしい」と話した。
アクシアルリテイリング(長岡市)によると、「原信糸魚川東店」では商品の配送が大幅に遅れ、糸魚川市桜木の「ナルス能生町店」は従業員が出勤できず臨時休業にしたという。
同気象台によると、11日朝まで警報級の大雪に警戒が必要という。JR東日本新潟支社は同日は越後線、白新線、羽越線の一部区間で午前10時から、信越線の一部区間で午後3時から順次運転を再開する予定だ。
上越、糸魚川、妙高の3市は、市立小中学校などを12日は臨時休校にすると発表した。