縄文文化外国人に講義 県立歴史博物館 誘客狙いネットで
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縄文時代の魅力を海外に発信し、新型コロナウイルス終息後の将来的な外国人旅行客獲得につなげようと、長岡市の県立歴史博物館が、英語での特別講義をオンライン配信した。館内の疑似見学などもあり、参加した米国人からは「ぜひ行ってみたい」などとメッセージが寄せられた。
特別講義は、米国で日本文化を発信する米レゾボックス社の有料イベントとして、22日に行われた。ウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」で米国に住む歴史ファンの男女約10人と同館などをつなぎ、同館専門研究員の西田泰民さん(61)(考古学)が縄文時代の人々の暮らしや、同時代を代表する「
また、米グーグル社の地図・画像表示サービス「ストリートビュー」を活用して館内を歩いているかのように示し、山菜や木の実、魚を採る人々の暮らしや竪穴式住居などを再現したジオラマを紹介した。参加者から「縄文時代に犬は家畜化されていたのか」など専門的な質問が寄せられると、西田さんは「その当時、犬は既に人間の友人だった」などと説明。最後に、「ぜひ展示物の実物を見に来てほしい」と呼びかけていた。
新型コロナウイルス感染拡大で、同館も2020年は計約2か月間休館を余儀なくされるなどして、入館者数が落ち込んでいるという。これまで、外国人旅行客の来場はほとんどなかった同館だが、英語通訳付き縄文文化解説会なども企画している。斎藤良人館長(68)は「今回の講義を、コロナ禍の後に外国人観光客を呼び込んでいく第一歩にしたい」と話していた。