大分市議選候補者 訴え浸透不安
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新型コロナウイルス禍で行われている大分市議選(21日投開票)では、候補者58人が感染防止策を講じながら選挙戦に挑んでいる。人を集める会合が開けず、行事が中止となって支持が浸透しているかを測りかねる候補もいる。市選管は投票日の混雑を避けるため、期日前投票の利用を呼びかけている。
16日朝、大分市のJR大分駅前の交差点で、次々と選挙カーが通り過ぎた。候補者は自身の名前を連呼したり、市政の課題を訴えたりして通勤中の市民に手を振った。
ある新人候補は、支援を求める予定だった企業や地域の行事が感染拡大の影響でなくなり、街頭での活動に力を入れる。「騒がしいのは承知しているが、1票をお願いするのに必死なんです」と明かす。
「正直、支援者が全く足りない」。現職候補の後援会長は嘆く。年末以降、地域の住民と顔を合わせる集会が開けず、支援者が増えなかったという。現職候補は「異例の選挙だが、走り抜くしかない」と選挙カーに乗りこんだ。別の現職候補は、SNSの動画配信機能を使って市政の課題や自身の政策を訴えている。
候補者数は、現在の定数となった2013年以降では最多。市議選の掲示板を眺めていた自営業の女性(53)は「コロナで景気が悪い。しっかり頑張ってくれる人に投票する」と話した。
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市選管はホームページで、前回選(2017年)の期日前投票の日別の投票者数をグラフで示し、有権者が混雑しない日程を選べるようにしている。前回の投票率は過去最低の48・18%。市選管は「市民一人一人の声を市政に反映させるために必ず投票に行きましょう」と呼びかける。
期日前投票所は次の通り。
◇大分市役所・各支所
20日まで 午前8時半~午後8時
◇大分大旦野原キャンパス
17、18日 午前10時~午後5時
◇J:COMホルトホール大分
18~20日 午前9時~午後8時