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被災共同浴場 感謝の「献湯」 全国からの寄付で再建 別府・梅園温泉 熊本地震5年

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神社に献湯する湯をくみ取る平野さん(7日)
神社に献湯する湯をくみ取る平野さん(7日)

 熊本地震は「前震」の発生から14日で5年となった。地震で被災し、全国からの寄付で再建した別府市の共同浴場「梅園温泉」では、支えてくれた温泉ファンと住民に感謝を伝えようと節目の今月、近くの神社に湯を奉納した。地震の記憶を語り継ぐため、毎月7日に「献湯」を続けるつもりだ。

 梅園温泉は1916年創業。狭い路地に店が並ぶネオン街の一角にある。神社に祭られた七福神にちなみ、管理する「梅園温泉組合」の関係者ら8人が7日、法被を羽織って集まった。白いとっくりにすくった湯を持って梅園通りを練り歩き、近くの波止場神社で神前に供えた。初めて企画した平野芳弘組合長(69)は「全国からの支援で通りが活気づいた」と手を合わせた。

 熊本地震では、「本震」で県内の別府、由布市で震度6弱を観測。3人が地震の影響による「関連死」と認定され、負傷者は34人、住宅被害は8342棟に上った。梅園温泉も築100年の建屋が傾き、2016年7月に取り壊された。

 平野さんら住民有志は、再建を目指して検討委員会を設立し、インターネットのクラウドファンディングで「路地裏の秘湯をもう一度」と呼びかけた。直接の寄付を含め、約1000万円が集まった。

 市の貸付金を含めて約1900万円をかけ、18年12月に再開にこぎ着け、通りに面した足湯も新設した。子どもの頃から家の風呂代わりだったという平野さんは「共同浴場は地域住民の憩いの場。再建できて本当に良かった」と振り返る。

 梅園温泉がある通り会によると、地震前に8軒ほどだった通りの店舗は、今では約20軒となった。

 再建を聞き、開業した店舗もある。ラーメン店を営む山本智裕さん(33)は「にぎわいが期待できる」と19年3月、通りに店を構えた。新型コロナウイルス禍で苦境は続くが「人の温かさも通りの魅力。ここで頑張る」と前を向く。

 入浴料は一般300円。昔からの常連客や新たなファンに支えられ、貸付金を返済している。再建後は東北や沖縄県から寄付をした人が訪れるようになったという。

 梅園温泉では、再開までの歩みを伝える写真展を開いている。地震直後の被災した建屋やかつての通りの様子など14点が並ぶ。平野さんは「再建できたことで新たな出会いがあった」と喜ぶ一方、「熊本地震で苦しんでいる人はまだいる。多くの人に復活した温泉を通じて元気と勇気を届けたい」と語った。

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1985948 0 ニュース 2021/04/15 05:00:00 2021/04/15 19:39:50 2021/04/15 19:39:50 神社に献湯する湯をくみ取る梅園温泉組合長の平野芳弘さん(7日、大分県別府市で)=田中勝美撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210414-OYTNI50026-T.jpg?type=thumbnail

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