予備タイヤ点検義務化

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トラックの底部に取り付けられた予備タイヤを点検する男性(山陽自動車道の吉備サービスエリアで)
トラックの底部に取り付けられた予備タイヤを点検する男性(山陽自動車道の吉備サービスエリアで)

 ◇中国道母娘死亡事故1年

 津山市の中国自動車道で昨年10月、大型トラックから落下した予備タイヤが原因で母娘2人が死亡した事故は、18日で発生から1年になった。今月からは予備タイヤの定期点検が義務化されるなど、規制強化が進んだ。一方、県警は、落下原因を特定するため捜査を続けている。(大背戸将、松崎遥)

 ■3か月ごとに

 「予備タイヤの点検が義務化されました。しっかりと確認してください」

 山陽道下りの吉備サービスエリア(岡山市北区)。17日、中国運輸局の職員らがトラックを停車中の運転手に声をかけた。車体底部をのぞき込み、予備タイヤの固定状況を確認した。

 大型車では、底部にあるウィンチ(巻き上げ機)のチェーンを予備タイヤに取り付け、巻き上げてタイヤを固定するのが一般的だ。

 大阪からの移動途中に立ち寄ったトラック運転手の男性(63)は、取材に「乗車前に予備タイヤをとめるネジの緩みに気づいたことがある。気を抜かないようにしたい」と話した。

 国土交通省は今月1日、改正した道路運送車両法の基準を施行。3か月ごとに使用者が行う点検項目に予備タイヤと工具箱の固定状況の確認を加えた。

 これまでは、走行タイヤやブレーキなど車の基本性能に関わる装置に限られていたが、新たに車外に取り付けられている予備タイヤの留め具に緩みや損傷がないかなどを目視や手で揺らすなどして点検する。

 ■ウィンチが破損

 義務化されたのは痛ましい事故がきっかけだった。

 昨年10月18日夜。中国道を走行中の軽乗用車が、路面に落ちていたタイヤ(直径1メートル、重さ90キロ)に接触。軽乗用車に乗っていた広島市の歯科技工士、中村美香さん(当時49歳)と、長女で岡山大4年の亜美さん(当時21歳)は、車から降りて路肩近くに避難したが、同じタイヤに乗り上げて横転した大型トレーラーにはねられて死亡した。

 亜美さんは事故の10日前に、念願だった教員採用試験に合格したばかりで、美香さんと旅行に出かける途中だったという。

 県警は、ドライブレコーダーの映像などから予備タイヤは広島県呉市の運送会社のものと特定。底部を調べたところ、ウィンチが壊れており、事故現場からはその一部が見つかった。

 ■落下原因を捜査

 県警は、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死)容疑で運送会社側を捜索するなどし、予備タイヤの落下原因について、慎重に捜査を進めている。

 トラックを運転していた男性はこれまでの県警の調べに「タイヤが落ちたのは気付かなかった」と供述。運送会社は、予備タイヤを点検しておらず、事故前の固定状況ははっきりしていない。

 県警は、破損していたウィンチを専門機関に鑑定に出して、破断面などを詳しく調べている。落下の経緯を特定できれば、会社側の管理責任を問える可能性もあるとみている。

 県警幹部は「一日も早く原因を特定し、再発防止につなげたい」と話した。

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45352 0 NEWS EYE 2018/10/20 05:00:00 2018/10/20 05:00:00 スペアタイヤの取り付けの確認を行う県自動車整備振興会の会員(山陽自動車道の吉備サービスエリアで) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181019-OYTAI50002-T.jpg?type=thumbnail

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