買い物難民 ドローン支援

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ドローンが飛行するルートに流れる吉井川=提供写真
ドローンが飛行するルートに流れる吉井川=提供写真

 ◇和気の津瀬で配送実験

 日常生活に必要な買い物に困る「買い物難民」の問題を解消しようと、和気町の山間部で1日から14日までの2週間、小型無人機「ドローン」による荷物配送の実験が行われる。住民が注文した食料品などを約10キロ先の集落まで届ける国の実証実験で、早期実用化に向けた初の本格実験と位置づけられる。国の担当者は「安全性に加えて事業の採算性も調べたい」としている。(坂下結子)

 ◇国きょうから 電話で注文 山間10キロ15分で

 ■新鮮野菜食べたい

 和気町の配送先は、山あいを流れる吉井川沿いの津瀬地区。19世帯47人の住民は普段約数キロ離れた商店で買い物するなどしている。

 実験では、スーパーやコンビニエンスストアで販売している食料品や日用品を商品リストから選べる仕組みで、住民が当日午前9時までに電話で注文すれば、正午には津瀬地区の公民館前で受け取ることができる。

 地区で一人暮らしの女性(81)は足が不自由で遠出できず、生活協同組合の個別宅配サービスを週1回利用しているといい、「新鮮な野菜を毎日食べたい」と期待を寄せる。

 別の女性(63)は、「地区につながる道は1本しかなく、災害時には孤立する可能性もある。7月の西日本豪雨時には吉井川も増水し、心細かった。ドローンで届くようになれば安心できる」と話した。

 また実験では安全性を確保するため、主な運行ルートを吉井川上空に限る。高さ約80メートルを15分かけて自動飛行する予定だが、民間企業の社員が出発点から車で並走しながら目視で確認する。

 町などは「異常があれば、手動飛行に切り替えて、安全な場所に着陸させる」とする。町では周辺住民に防災無線でも知らせ、周知しているという。

 ■民間も積極的

 ドローンを活用した配送事業は「買い物難民解消の切り札」、「人手不足の物流業界の救世主」と期待されており、国土交通省では2016年以降、徳島県や長野県で1日限定の短期間で実験を行ってきた。

 今年8月には、全国5か所での実験事業を発表。和気町の事業もその一つで、ほかは、福岡市の離島地域、長野県白馬村の山岳地域などが選ばれており、今年度中に2~3日間の配送実験を行う。

 民間企業も実用化に向けた動きを積極的に進めている。ネット通販大手の楽天とコンビニ大手のローソンは17年10月、東京電力福島第一原発事故による避難指示が解除された福島県南相馬市で半年間実施。集落の集会所に到着したローソンの移動販売車に住民が希望する商品がない場合、ドローンで届けるサービスを行った。

 楽天はこのほか、愛知県豊田市や静岡県藤枝市の山間部や、千葉市のマンションでも1日限りの配送実験を行っている。

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51926 0 NEWS EYE 2018/12/01 05:00:00 2018/12/01 05:00:00 飛行するルート(FDDI提供) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181201-OYTAI50000-T.jpg?type=thumbnail

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