コンビニ決済詐欺 急増

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 ◇18年1~10月 被害額前年比2.7倍

 情報サイト利用料や電子ギフト券代などをコンビニで支払う「決済代行サービス」を悪用した特殊詐欺被害が、今年に入って県内で急増している。犯人側がコンビニに設置されたマルチメディア端末を使うよう指示する手口が主で、今年1~10月の被害額は前年同期比の2・7倍に上っている。現金自動預け払い機(ATM)への警戒が強化されたためとみられ、県警は店側と連携して対策に乗り出している。(松崎遥)

 <有料サイトの未納料金があります。一度ご連絡ください>

 今年6月、倉敷市の60歳代男性は、携帯電話にインターネット検索大手「ヤフー」(東京)を名乗る業者からショートメッセージを受け取った。

 表示された番号に電話をしたところ、ヤフーの代理人をかたる男に「月料金9000円のサイト使用料金10か月分が未払いです。延滞料1万円も必要で、今日の午後3時までに支払いがない場合、裁判を起こすことになります」と伝えられた。

 「裁判と言われて焦った」という男性。男に言われるがまま、すぐに銀行で10万円を引き出してコンビニに入った。店内のマルチメディア端末に指示通りの決済番号を入力し、印字された受付票を手に持って、決済のためにレジに向かった。

 通話しながら端末を操作する様子を不審に思った店員が、精算前に「詐欺ではないですか」と指摘。男性は、われに返り、警察に連絡して被害を免れたという。端末を使ったのが初めてで、「具体的な期限や金額を次々と伝えられ、冷静な判断ができなかった」と振り返った。

 県警によると、被害者が端末に入力させられる番号は、詐欺グループがあらかじめ注文した電子マネーギフト券の決済番号のケースが多いという。こうした「決済代行型」による手口で実際に詐取された被害額は、昨年1~10月は約420万円(11件)だったのが、今年の同期間では約1140万円(19件)に上った。

 特殊詐欺を巡っては、銀行などのATMを使った被害が多発したため、振込金額の上限を定めたり、注意を促すアナウンスを流したりして対策が進んでいる。このため詐欺グループがマルチメディア端末に目をつけたとみられる。

 県警は、コンビニ各社でつくる防犯協議会と情報交換を密にしているほか、注意を呼びかけるカード16万枚を作成して各店舗に配布を始めた。県警生活安全企画課の中西豊次長は「コンビニで支払いをするよう指示を受けたり、数字を端末に入力するよう言われたりした場合、詐欺を疑って、まずは周囲の人に相談してほしい」と話している。

    ◇

 ◇イタチごっこ続く

 県内で今年1~10月に認知された特殊詐欺の被害額は、前年同期比で35%減ったものの約2億9000万円に上っており、依然として高水準で推移している。

 被害を手口別でみると、最も多いのは、決済代行型を含む「架空請求詐欺」で、約2億4500万円(同期比約2400万円減)。一方、金に困った息子などを装う「オレオレ詐欺」は同期比約1億1700万円減の約1000万円、税金や医療費が戻ると偽る「還付金詐欺」も同期比約2700万円減の約600万円だった。

 県警では、事件で押収した名簿に載っている高齢者宅に電話をかけて注意を呼びかけるコールセンター事業を2012年から行っている。ところが今年6月には、コールセンターの職員を名乗る男らに1800万円をだまし取られる事件も起きた。

 手口は年々巧妙化しており、詐欺グループとのイタチごっこが続いている。

52502 0 NEWS EYE 2018/12/05 05:00:00 2018/12/05 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181205-OYTAI50002-T.jpg?type=thumbnail

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