田園風景と歴史 満喫<井原鉄道 岡山編>

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ディーゼル車で約1時間

レンタサイクルで足を延ばせば、備中国分寺の五重塔を背景にコスモスと赤米の稲穂が揺れる風景に出会える(総社市で)
レンタサイクルで足を延ばせば、備中国分寺の五重塔を背景にコスモスと赤米の稲穂が揺れる風景に出会える(総社市で)

 鉄道版のご朱印と言える「鉄印」。この季節、沿線が稲穂で黄金色に染まる井原鉄道の井原駅(井原市)で入手できる。点在する歴史ある名所は見どころ十分だ。

全15駅41・7キロ

 大半が高架の井原鉄道は、総社市から広島県福山市までの4市1町の15駅(全長41・7キロ)を、ディーゼル車が約1時間で結ぶ。車体には黄緑、赤、紫の3色のラインがあしらわれ、それぞれ、沿線の「自然」、「旧山陽道」、「歴史」を意味する。

 そのラインが示す通り、途中下車すれば、〈歴史物語〉にあちこちで出会える。

弓矢模した駅舎

 源平合戦で扇の的を射抜いた弓の名手・那須与一はこの功により、現在の井原市付近に領地を賜った。井原駅の駅舎はこのエピソードに基づき、弓矢を模した外観となっている。駅前には扇のオブジェが設置され、シーズンには一発合格を祈願する受験生が、お守りの切符を買いに訪れる。

那須与一にちなんで弓矢を模した外観の井原駅(井原市で)
那須与一にちなんで弓矢を模した外観の井原駅(井原市で)

 西日本豪雨で被災した川辺宿駅(倉敷市真備町)の近くには、「名探偵金田一耕助ミステリー遊歩道」が整備されている。遊歩道の先には作家・横溝正史が戦時中、疎開した旧家が残る。この旧家で構想を練り、「本陣殺人事件」など、一連のシリーズを発表した。まさに名探偵のふるさとだ。

 広島側に入り、最初の駅が御領駅(広島県福山市)だ。近くの御領山には「鬼伝説」が残る巨岩・八丈岩がそびえ立つ。栗の多い御領山と、岩が多い向かい側の権現山の鬼が、栗と岩を投げ合いけんかした。すると、御領山が岩だらけに、権現山が栗の多い山になったという。

土日祝日はお得

 井原鉄道は土日祝日などに全線で1日乗り放題となる「スーパーホリデーパス」(中学生以上1000円、小学生以下500円)を発売中。総社駅でパスを提示すれば、古墳が点在する吉備路散策を楽しめる貸自転車が、無料になる特典がある。井原鉄道の鳥越肇・営業企画課長は「鉄印を通じて、田園風景の中を走る鉄道の魅力を感じて」とPRしている。(岡信雄)

「麒麟がくる」書家デザイン

 井原鉄道の鉄印=写真=は、大河ドラマ「麒麟きりんがくる」の題字制作を手がけた、倉敷市出身の書家・中塚翠涛すいとうさんのデザイン。「Ibara Railway」の頭文字「I」と「R」から「愛ある鉄道」を名乗っており、鉄印もハート形になっている。扱っているのは、鉄印帳に貼りつける書き置き印。鉄印帳2200円、記帳料300円。井原駅で購入できる。

 記帳には別途、乗車券や入場券が必要。入場券は駅ごとの個性があり、井原駅では「一発合格」などの文字が入る。こうした切符を鉄印とともに収集できるのも、魅力のひとつだ。問い合わせは井原駅(0866・62・6669)へ。

 各地域の「鉄印帳を携えて」も読めます。

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1536215 0 鉄印帳を携えて 2020/10/10 05:00:00 2020/10/13 19:36:19 2020/10/13 19:36:19 総社駅からレンタサイクルで足を延ばせば、備中国分寺の五重塔を背景にコスモスと赤米の稲穂が揺れる風景に出会える。(総社市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201010-OYTAI50009-T.jpg?type=thumbnail

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