静かな西大寺会陽…福男 福引で選出
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コロナ禍 宝木 手渡しでリレー
室町時代から伝わる奇祭「西大寺


例年なら、締め込み姿の男衆約1万人が宝木争奪戦に参加し、3万人を超える人々が様子を見守るが、今年は1989年(平成元年)以降の福男のみを招待し、福男は、住職らが木札を引く「福男定めの儀(福引)」で選出することにした。無観客での開催も決めていた。
今回参加したのは98人。全員マスク姿で、受付で自身の名が書かれた木札を受け取り、手を合わせてから箱の中に収める姿が見られた。裸でも2月の寒さを感じさせないほどの熱気が会場を包むのが通例だが、福引前は、コートを羽織って並んでいた。
午後10時、参加者の代表1人に向け宝木が投下された。今回、男衆は殺到せず、宝木は歴代福男に手渡しでリレーされた。
今年の福男は、主催の西大寺会陽奉賛会によって2人と決められており、まず11人を選び、その中から2人に絞った。いずれも東区の医師藤田琢二さん(79)と自営業林昭二郎さん(77)に決まった。2人は「奇跡は起きるもんですね」「びっくりです」などと話していた。
歴代福男として参加した岡山市北区の会社役員、