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初の女性警視 2人意欲…今春誕生

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 県警の今春の人事異動で、梅形勝恵さん(54)と杉田理佳さん(48)が女性として初めて警視に昇任した。県警の中枢を担う2人に、これまでの歩みや抱負を聞いた。(上万俊弥)

杉田理佳さん 48 後輩に選択肢を

「ロードローラーのような役目に」と話す杉田警視(岡山中央署で)
「ロードローラーのような役目に」と話す杉田警視(岡山中央署で)

 岡山市中心部を管轄する岡山中央署で、地域安全交通官に任命された。交通事故の捜査や詐欺防止の啓発活動などを担う署の重要なポスト。「部署を越えた対策に取り組む」と語る。

 岡山大を卒業後、1995年に警察官に。2001年、新設されたストーカー対策係に抜てきされ、09年には女性初の警部になった。

 その翌年、長男を出産。当時、県警内では出産後そのまま退職するケースが多かった。「『状況を変えたい』と、闘争心に火が付いた」。自身で制度を調べ職場に周知し、育児休業を取得した。「分かってもらう努力は人一倍した」と振り返る。

 一方、「迷惑をかけられない」と早めに復職しようと考えていた矢先、後輩から「しっかり休んでください。警部が休んでくれないと、私たちも長く取れません」と言われ、気づいた。「幹部が身をもって示すことが、後輩の勇気になる」。長女の出産も合わせて約3年間の育休を取得。これを契機に、県警内の平均取得期間が延びたという。

 復帰後は県警の同期の夫と、時差出勤などを活用して家事や育児の役割を分担する。気になるのは、県警の男性の育休取得率。「育児を『手伝う』と言う男性が多い。負担は均等にしないと」と話す。

 様々な「女性初」を経験したが、「自分を見習え」という意識は皆無だ。「後輩が夢を諦めずに済むよう、道をならすロードローラーのように前例を作り、選択肢を増やしてあげたい」と熱く語った。

梅形勝恵さん 54 1期生 切り開く

「『女性初』がプレッシャーに感じたこともあった」と振り返る梅形警視(県警本部で)
「『女性初』がプレッシャーに感じたこともあった」と振り返る梅形警視(県警本部で)

 平成が始まった1989年、県警の女性警察官第1期生として採用された。当時は「婦人警察官」と呼ばれ、警察学校の授業は男女別。交番配属後も、事件や事故の現場で「何で女が来るんだ」と言われるなど、悔しい思いも経験した。

 それでも、「私たち1期生が頑張らないと、後に続く後輩たちが、『女性はやっぱりだめだ』と言われてしまう」と自分を鼓舞し、95年には凶悪犯罪を扱う本部の捜査1課に配属され、2019年には女性初の副署長を務めるなど、道を切り開いてきた。「1期生」や「女性初」の肩書が重荷に感じることもあったが、「階級が上がり、期待に応えることでやりがいにもなった」と振り返る。

 一方、結婚や出産などで退職した優秀な女性たちを大勢見てきた。「彼女たちが辞めずに済む環境を作るのが、私たち上司の役割」と言い切る。部下の相談に乗ることも多いが、将来を心配しすぎる傾向が強いと感じている。「希望は出し続けないとかなわない。仕事を辞めるのはいつでもできるけど、まずはチャレンジしてみよう」と助言しているという。

 今春、非行防止教室や校内の巡回などを行う本部の学校警察連絡室長に就任した。全国最悪クラスだった少年非行の状況改善のため、14年に新設された県警肝いりの要職だ。「学校に関わる警察官と児童生徒が気軽にコミュニケーションを取れるようにして、非行防止につながれば」と意気込んでいる。

     ◇     

 2020年4月現在、県警の警察官のうち、女性は11・1%にあたる398人が在籍。19年度の女性職員の育休取得率は100%だったのに対し、男性の育休取得率は1・7%にとどまっている。

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1972295 0 ニュース 2021/04/09 05:00:00 2021/04/09 05:00:00 2021/04/09 05:00:00 「道をならすブルドーザーになりたい」と話す杉田警視(岡山中央署で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210408-OYTNI50046-T.jpg?type=thumbnail

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