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医療機関 県、転用にストップ

県内で始まった高齢者向けのワクチン接種。転用を巡り、医療機関側が苦慮するケースが起きている(12日、岡山市北区で)
県内で始まった高齢者向けのワクチン接種。転用を巡り、医療機関側が苦慮するケースが起きている(12日、岡山市北区で)

 新型コロナウイルスワクチンの接種を巡り、医療機関がキャンセルなどに備えた接種候補者の確保に苦慮するケースが起きている。医療従事者と高齢者について、国は「どちらにワクチンを使ってもよい」との立場だが、費用の支払いや接種記録の方法が曖昧になることを理由に、県が転用にストップをかけたためだ。医療機関側は「ワクチンの廃棄につながる」と懸念している。(松田卓也)

「廃棄につながる」

 「早急な運用の改善が必要だ」。総社市の「薬師寺慈恵病院」の薬師寺泰匡ひろまさ院長(38)は訴える。同病院は16日、県ワクチン対策室に医療従事者用を高齢者に転用することの了承を求めた。発熱などで当日キャンセルが出ることを想定してのことだったが、県の回答は「接種費用の支払いが遅れ、病院の負担になりかねない。対応方法を国に問い合わせているので、大型連休明けまで待ってほしい」というものだった。

 米ファイザー社製ワクチンの希釈後の使用期限は6時間。同病院の職員はほぼ接種を終えており、キャンセルが出た時に代わりに打てる人は残っていない。そこで急な依頼でも応じやすい職員の高齢家族などを念頭に県に問い合わせたが、即答は得られなかった。薬師寺院長は「誰も見つからなければワクチンを廃棄するしかなくなる」と危機感を強める。

システムの死角

 県はなぜ判断を避けたのか。読売新聞の取材に「国が整備したシステムには、ワクチンを転用した場合の支払いや接種記録の扱いに曖昧な点があるため」と説明する。接種を担う医療機関による費用請求と国への実績報告には、接種券(クーポン)が必要だが、多くの高齢者にはクーポンが届いておらず、転用した場合に混乱を招く可能性があると判断したという。

 県の担当者は「ワクチンを無駄にするなという国の方針はわかるが、システムが未整備のまま地方に丸投げされている」と困惑する。これに対し、厚生労働省は「転用の判断は自治体や医療機関の裁量に任せているが、転用が頻発すれば、自治体や医療機関に負担となる恐れがある」としている。

「柔軟に対応して」

 医療の現場は日々、綱渡りを迫られている。薬師寺慈恵病院では連日、周辺の医療機関への声かけを続け、何とか廃棄を回避しているという。薬師寺院長は「接種費用の請求の先送りや、記録の保管などに対応できる病院には、転用を認めるなど柔軟に対応してほしい」と話している。

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2013061 0 ニュース 2021/04/27 05:00:00 2021/04/27 05:00:00 2021/04/27 05:00:00 12日から始まった高齢者向けのワクチン接種(岡山市北区で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210426-OYTNI50039-T.jpg?type=thumbnail

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