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百花繚乱 精密な組子細工

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真庭で展示

極薄の木片を使って制作された組子細工「百花繚乱・真庭」(真庭市の佐田建美で)
極薄の木片を使って制作された組子細工「百花繚乱・真庭」(真庭市の佐田建美で)

 真庭市下方の家具・建具製造会社「佐田建美」は、古来伝わる文様を木片で絵画のように表現した組子細工の大作「 百花繚乱ひゃっかりょうらん ・真庭」(縦3・1メートル、横6メートル)を制作した。極めて薄い木片約20万個を組み合わせ、木の色の違いなどで繊細な模様を描き出した。出展予定のフェアが新型コロナウイルス感染拡大で中止になったため社内に展示。一般にも開放し、ゆっくり見学してもらう。(根本博行)

家具・建具製造会社 極薄の木片20万個

 組子細工は、くぎや接着剤を使わずに木片を組み合わせて幾何学模様などを描く木工技法で、同社によると、飛鳥時代(592~710年)に始まったとされる。しかし、生活様式の変化で建具の需要が減り、継承者不足が深刻になっている。

 社長の佐田時信さん(70)は同市出身で、組子の本場・秋田県で修業した後、1975年に創業。組子細工を施した家具や建具を多く手がけるほか、木製のスーパーカーを作るなど高い技術で知られている。2019年に新規開業した東京・虎ノ門の名門ホテル「The Okura Tokyo」のメインロビーを彩る組子細工も制作するなど、国内屈指の建具師として知られる。

 佐田さんは「全国に真庭を知ってほしい」と毎年1度、国内持ち回りで開かれている全国建具フェアに、市の名前を付けた作品を05年から出品。今年も社員3人と約2年前から準備を進めていたが、9月下旬に新潟市内で開催予定だったフェアがコロナ禍で取りやめに。そのため、当面、作品を社内で展示することにした。

 作品は、真庭市産のヒノキと神代杉、ホオノキ、青森県産のヒバを使って制作した。使用した木片は最大で長さ1・5メートル、一番小さな物で2・7ミリ。欄間やふすまに使われる組子の木片は厚さ3・3ミリ程度だが、佐田さんらは4分の1の0・8ミリまで根気強く削った。

 その上で白や黄、グレー、薄い赤などそれぞれの木の色の配置を熟考し、細かな図柄を表現。長寿や幸福を表す「亀甲」や門出に用いられる「 矢絣やがすり 」、繁栄や開運の象徴という「扇」、姿の美しさから財産や幸福を招くとされる「金魚」など、12種類の文様を約1メートル四方の組子1枚ずつに描き、12枚を組み合わせて一つの作品に仕上げた。

 見学は組子細工の土産(1650円相当)付きで1100円。平日は午前8時~午後6時で、土、日曜は会社は休みだが、予約すれば見ることができる。繊細な文様の描写が難しかったといい、佐田さんは「フェアの中止は残念だが、多くの人に組子細工の素晴らしさを知ってもらえれば」と話していた。問い合わせは同社(0867・52・7817)。

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2355254 0 ニュース 2021/09/10 05:00:00 2021/09/10 05:00:00 2021/09/10 05:00:00 極薄の木片を使って精緻(せいち)な作業で制作された組子細工「百花繚乱・真庭」(真庭市の佐田建美で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210910-OYTNI50002-T.jpg?type=thumbnail

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