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伝統野菜 研究、普及に力

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収穫した毛馬胡瓜を持つ清原さん(右)と阪上さん(河南町で)
収穫した毛馬胡瓜を持つ清原さん(右)と阪上さん(河南町で)
クリのように甘い「吹田慈姑」
クリのように甘い「吹田慈姑」
摂津市鳥飼地区の「鳥飼茄子」
摂津市鳥飼地区の「鳥飼茄子」
大阪市西成区発祥の「勝間南瓜」=いずれも府農政室提供
大阪市西成区発祥の「勝間南瓜」=いずれも府農政室提供

食の歴史を守る

 河南町の農家、阪上勝彦さん(78)の畑に週1回、シニア世代の人たちでつくるサークル「なにわの伝統野菜研究会」のメンバーらが訪れる。阪上さんの指導を受けながら、栽培しているのは 毛馬けま胡瓜きゅうり などの大阪の伝統野菜。代表の清原風早子さん(69)(大阪市都島区)は「それぞれの野菜に歴史や物語があり、今の野菜にはない味わい深さが魅力」と語る。

100年以上前から栽培

 吹田 慈姑くわい 、天王寺 かぶら ――。大阪には、100年以上前から栽培されてきた伝統野菜が数多くある。大阪が「天下の台所」と呼ばれた江戸時代に生まれた野菜も多く、見た目や味は個性的なものばかりだ。都市開発が進み、存続が危ぶまれた野菜などもあったが、近年では、その価値が再認識され始めている。

 伝統野菜に興味を持った清原さんが、研究会を発足させたのは、2008年。毛馬胡瓜との出会いがきっかけだった。毛馬とは都島区の地名で、清原さんがこのキュウリの存在を知ったのは25年ほど前。「幻の毛馬胡瓜の種が62年ぶりに見つかった」と書かれた区の広報を目にし、「いったいどんな味がするのだろう」と好奇心にかられた。

 その後、スーパーや百貨店を訪ねて回ったが、数年たっても店頭に並ばない。大阪市内の漬物店主が種を持っていると知って電話したところ、「夏に食べさせてあげる」と言われ、ようやく味わうことができた。

 長さは35~40センチ以上あり、実の上の方は独特の苦さ、下の方は甘みがある。しっかりした食感と香りの良さに「これがキュウリか」と、すっかりとりこになった。

 毛馬胡瓜の普及に乗り出し、その後、仲間数人と研究会をつくった。伝統野菜の普及のためのイベントや、小学校でのPRや食育指導に力を入れ、メンバーは約130人に増えた。

 阪上さんの畑では、毛馬胡瓜のほかに鳥飼 茄子なす勝間こつま南瓜なんきん など15種類を育てている。クリのように甘い吹田慈姑、煮崩れしにくい田辺大根など特徴は様々で、「伝統野菜の味はコクがある。多くの人に味わってみてほしい」と阪上さん。「伝統野菜は大阪の財産。歴史を絶やさないためにも、市民らが伝統野菜に接する機会を多く作っていきたい」と清原さんは語る。

府、18種を認証

 行政も伝統野菜の継承に乗り出している。府は05年、一定の条件を満たす野菜を「なにわの伝統野菜」として認証する制度をスタートさせた。100年以上前から府内で栽培され、種子の来歴が明らかなものが対象で、現在は18種類が認証されている。

 認証された伝統野菜やその加工品には、認証マークを表示し、消費者らにアピールできる。府農政室推進課の担当者は「伝統野菜の存在を広く知ってもらい、地域を盛り上げる材料の一つになってほしい」と話す。(大森篤志)

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2126783 0 New門@大阪 2021/06/16 05:00:00 2021/06/16 05:00:00 2021/06/16 05:00:00 収穫した毛馬胡瓜を持つ清原さん(右)と阪上さん(河南町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210615-OYTAI50007-T.jpg?type=thumbnail

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