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「さのだい子ども食堂キリンの家」代表 水取博隆さん 39

 泉佐野市鶴原にある「さのだい子ども食堂キリンの家」代表の水取博隆さん(39)は、地域の子どもに、食事を楽しめる場所を提供しています。「貧困対策」というイメージが強い子ども食堂ですが、一人でも多くの子どもが「あの場所があってよかった」と思ってくれるような機会になればと、取り組んでいます。

 キリンの家は2018年7月、市立佐野台小の保護者が中心となって設立されました。校区に住む小学生から高校生までの希望者が事前に登録し、月1回、地域の集会所を借りて活動してきました。これまで約140人に食事を提供してきました。

 活動を始めるまでは、子ども食堂という活動が必要かどうか疑問を持っていました。「ご飯食べられへん子っているの?」「本当に必要なん?」と。

 ところが、保護者としてPTA活動やスポーツイベントなどを通して子どもと触れ合う中で、ある日、普段と違う雰囲気の子どもがいることに気づきました。いつもは元気いっぱいなのに、少し寂しそうにしたり、急に抱きついてきたり。子どもなりに、何かのサインを出しているのかなと感じました。

 そんな時、知人から子ども食堂の企画を紹介されました。食事の提供はあくまで「手段」で、子どもが安心してふれ合える居場所づくりが必要なのだと、心にストンと落ちました。子ども食堂では、「オッちゃん」と呼ばれています。ありのままの子どもたちを受け入れ、垣根を作らずに楽しんでもらえていると思っています。

 コロナ禍で昨年2月から、全く活動ができなくなりました。子どもたちは学校が休校になり、外にも遊びに行けません。「こんな時こそ、つながりが必要」と奮起し、子どもたちが集まれるよう仲間とともに空き店舗を借り、リノベーション(改修)しました。

 昨年12月から学年ごとに利用日や時間を分け、お弁当を取りに来てもらうスタイルで再開できました。「ただいま」「元気?」とあいさつを交わしながら、久しぶりに子どもたちの笑顔を見ていると、うれしくなりました。

 活動は多くの人に支えられています。「自分でもしたいけど、直接できないから」と野菜や食材などを提供してくれる地元の農家さんやスーパーなどのほか、食材に応じてカレーライスなどの調理を手伝ってくれる保護者らです。運営費に充てるため、地元産フルーツを使ったジャムも作ってくれ、市のふるさと納税返礼品にも採用されました。子どもたちも含め、みんなでキリンの家を盛り上げていると実感します。

 11月からは日本財団の支援を受け、子ども食堂のスペースを広げ、フリースクールも開始します。子育ては「みんな」でやればいい。地域のつながりをより深めることで、子どもが安心して過ごせる場所になれればと考えています。

 いつか、キリンの家で育った子が、大学生や親になって戻ってきてくれ、一緒に活動できるようになれば、最高だなと思っています。(聞き手・北口節子)

 ◆泉佐野市出身。貝塚市職員。今年7月から、泉佐野市で18歳以下の子どもがいる世帯に向け、企業や個人から寄付された食品や物品を届ける月1回のフードパントリーも開始した。9月からは、貝塚市でも実施するなど活動を広げている。寄付や問い合わせなどはホームページ(http://nigiwai-p.jp/kodomo/toiawase/)から。

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2415413 0 大阪ひと語り 2021/10/04 05:00:00 2021/10/04 05:00:00 2021/10/04 05:00:00 11月からのフリースクール開設に向け仲間とともにリノベーションする水取さん(泉佐野市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/10/20211003-OYTAI50008-T.jpg?type=thumbnail

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