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休刊「うえまち」ネット復活

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サイトでの記事配信を始めた竹村理事長(大阪市天王寺区で)
サイトでの記事配信を始めた竹村理事長(大阪市天王寺区で)

地域紙 コロナ禍で広告激減

編集者ら「いつか紙で」

 新型コロナウイルスの影響で、9月から休刊していた大阪市中心部の地域情報紙「うえまち」が、ウェブサイトでの記事配信を通じて再開した。広告収入が激減して苦境に立たされるなか、ネット上で新たな一歩を踏み出した。編集者らは「地域のために情報発信を続け、紙での復刊を実現させたい」と話している。(真崎公美)

 うえまちは、同市天王寺区のNPO法人「まち・すまいづくり」が2005年に創刊。地元にミニコミ紙がなかったことから、同NPOの竹村伍郎理事長(68)が「身近な情報を発信し、地域を盛り上げたい」と、上町台地一帯の情報紙として発行を始めた。

 コロナ禍以前は、タブロイド判12ページを毎月7万5000部発行。無料で一帯の家庭のほか、子どもの教育にも利用してもらおうと小学校にも配布してきた。

 内容は、歴史、文化、生活情報など多彩だ。「うえまちインタビュー」と題し、作家や落語家のほか、ホテル支配人や区長ら地元で活躍する人へのインタビューを企画してきた。

 2013~17年には「大坂の陣」の400年を記念した企画記事を約40回にわたり連載。また、小学校校長へのインタビューやイベント情報など地元密着型の情報も満載で好評だった。

 しかし、新型コロナの影響で今年3月から、企業などからの広告収入が4分の1まで減少。人件費や印刷費が捻出できなくなり、8月号を最後に休刊を余儀なくされた。

 9月以降はフェイスブックを通じてイベント情報の発信を続けながら、事業継続の方法を模索してきた。

 11月には、文章や写真を投稿できるウェブサイト「noteノート」の活用を開始。同NPOの編集者らが「利用者が多いほか、今後、記事を有料化する場合にシステムが整備されている」などの理由で利用を決め、演芸評論家らによる連載を配信している。

 今後は2か月に1回、これらの連載をまとめた「臨時号」を作製して天王寺区役所などに置く予定で、少しずつ紙媒体での復刊を目指す。

 竹村理事長は「休刊は残念だったが、紙面のあり方を考え直す絶好の機会となった。先が見通せないなか、新しいうえまちを目指し、いつか紙で復活させたい」と意気込んでいる。

なじみの媒体 存続模索

 コロナ禍で、各地の地域情報紙は厳しい状況に置かれる。

 1986年創刊の兵庫県宝塚市のタウン紙「宝塚てくてく」は4月号を最後に休刊。休刊は1995年1月17日の阪神大震災直後の2月号だけだったが、新型コロナの影響による取材先の激減などで長期休刊を決めた。8月に人気コーナーをまとめた本を出版するなどして継続を模索するが、再開のめどは立っていない。

 74年の歴史がある栃木県足利市の日刊両毛新聞は5月にいったん休刊。だが、7月に「なじみのある新聞をなくしたくない」という地元有志が後継者となり、再刊を果たした。再刊1号ではコロナ対策などを聞くインタビュー記事を特集。8月から本格的に発行を再開した。

 金沢大の真鍋知子教授(地域社会学)は「地域紙は大手のマスコミが報じる内容とは異なる地域の姿を知らせ、住民が自分たちの街への関心を育む役割を担ってきた。その強みを生かせれば、存続の可能性はある」と指摘している。

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1672952 0 ニュース 2020/12/04 05:00:00 2020/12/04 05:00:00 2020/12/04 05:00:00 「うえまち」の復刊を目指す竹村理事長(大阪市天王寺区で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/12/20201203-OYTNI50026-T.jpg?type=thumbnail

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