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能勢の栗栽培 後継育む

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銀寄の栽培方法を伝える西田さん(右、昨年12月、能勢町で)
銀寄の栽培方法を伝える西田さん(右、昨年12月、能勢町で)
能勢町原産の栗「銀寄」(能勢町提供)
能勢町原産の栗「銀寄」(能勢町提供)

高齢化で生産者減 「銀寄」農家らが講座

栗園再生計画や菓子販売も

 能勢町原産で栗の代表的な品種「銀寄ぎんよせ」の魅力を伝え、後継者を育成しようと、地元の農家らが栽培講座を開いている。高齢化や担い手不足で銀寄の出荷量が減っているためで、地元では他にも対策を企画している。メンバーは「町の自然が育む特産品を次世代に引き継ぎたい」と意気込んでいる。(大森篤志)

 能勢町の農事組合法人などで作り、農業や観光で地域活性化を目指すグループ「能勢なつかしさ推進協議会」が昨年12月から栽培方法を伝授する講座を始めた。

 同22日、約30アールの栗園で銀寄を生産する同町の西田彦次さん(75)が講師を務めた。受講した飲食店経営者ら約20人に、他の品種よりも大ぶりで甘みが強い銀寄の特徴や、育成の流れを説明。枝切りでは、「同じ枝に実がたくさん出来ると実が小さくなる」と実演を交えて、切り方のポイントを伝えると、受講者は熱心にメモを取っていた。

 町内でパン店を営む井上俊二さん(40)は、自宅敷地内に栗の木があり、本格的な栽培を目指して参加した。「パンに加工しやすい大きな実に育てたい」と話した。

 講座は今年10月まで計10回行われる予定で、肥料のやり方や苗木作り、収穫や出荷の工程を学んでもらう。

 能勢町などによると、町では江戸時代に栗の栽培が始まったとされる。江戸後期の天明・寛政年間(1781~1801年)に大干ばつが起き、農家が特産の栗を出荷したところ、多くの銀札(貨幣)を得たことから「銀を寄せる」の意味にちなんで名が付いた。銀寄はその後、全国で生産されるようになった。

 しかし、近年は高齢化で生産者が減少。地元の道の駅への出荷量は2019年は9300キロで、この10年程で約6割に減った。町内では荒廃した栗園も目立つようになった。

 苦境を打開しようと、地元では、他にも対策が計画されている。

 西田さんは、地元の高校生に荒れた栗園の管理や栗の販売を手伝ってもらう構想を進めている。西田さんは「栽培を通じ、地元を盛り上げる達成感を味わえる機会につながれば」と期待している。同町も、周辺市の企業などに荒廃した栗園の維持・管理を委託する事業を検討している。

 協議会のメンバーらは、銀寄を丸ごと使ったチョコレート菓子「和栗のカレ・オ・ショコラ」を製作。昨年末にインターネットで販売し、好評だったという。

 同協議会の運営責任者の坂井信夫さん(65)は「収穫イベントなど、一時的な催しでは銀寄の根本的再生にはつながらない。情熱をもって栽培に取り組む人を育てたい」と力を込める。

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1780002 0 ニュース 2021/01/19 05:00:00 2021/01/19 05:00:00 2021/01/19 05:00:00 クリの木の特徴について説明する西田さん(右)(能勢町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210118-OYTNI50039-T.jpg?type=thumbnail

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