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コロナ下ライブハウス 梅田ラテラル奮闘

マイクを調整し、配信の準備をする松本さん(大阪市北区で)
マイクを調整し、配信の準備をする松本さん(大阪市北区で)
オンラインで配信されたトークライブ。店内に客の姿はなく、司会者と出演者がリモートで対談する(大阪市北区で)
オンラインで配信されたトークライブ。店内に客の姿はなく、司会者と出演者がリモートで対談する(大阪市北区で)

 対談イベントを手がけるトークライブハウス「梅田ラテラル」が4月、大阪・キタにオープンした。コロナ禍で来客が見込めない中、オンライン配信を数多く手がけ、注目を集めている。「画面越しでは臨場感まで伝わりにくい。コロナが早く収束し、存分にライブを楽しんでもらいたい」。経営者の松本尚紀さん(29)は、大阪でまだなじみの薄いトーク文化を盛り上げようと奮闘している。(上田友也)

知らない世界

 5月31日夜、がらんとした店内で司会者がモニターに言葉を発し、ライブ配信が始まった。2月にノンフィクション「潜匠せんしょう 遺体引き上げダイバーの見た光景」(柏書房)を出版した矢田海里さんと、潜水士の吉田浩文さんがリモート出演。「真っ暗な水中で遺体を捜す時は恐怖心や不安が入り交じる」。海に沈んだ車から遺体を収容するなど、人の死にかかわる潜水士の仕事を巡り、赤裸々なトークが約2時間中継された。

 配信を傍らで見守った松本さんは2014年に東京から大阪・ミナミに進出したトークライブハウス「ロフトプラスワン ウエスト」で開店時から働き、今年2月に退社して独立した。

 和歌山出身の松本さんは少年時代、音楽や映画、お笑いに熱中し、「将来はエンターテインメントの仕事をしたい」と考えるようになった。大阪の大学に進学し、3年生の時に「ロフト」が開店。初めて聞くトークライブに興味をそそられ、アルバイトを始めた。

 ステージに立つのは、社会問題やサブカルなど、あらゆるジャンルの有名無名の人たち。知らない世界をのぞけ、様々な意見がタブーなく交わされる「生」のトークのとりこになった。

 1年間働き、卒業後に正社員に採用され、出演者のキャスティングも任せられた。話題性があったり、普段は人前に出なかったりするゲストに出演を依頼し、難しい交渉をまとめることにやりがいを感じた。森友学園問題の渦中にあった籠池かごいけ泰典被告の出演を取り付けたり、「顔出しNG」の漫画家、山本さほさんにも壇上に上がってもらったりした。

開業即まん延防止

 仕事は充実していたが、30歳を前に「自分のセンスと腕一本で勝負してみたい」との思いが強くなり、独立を決断した。

 ライブハウスはコロナの影響で退店したショーパブを居抜きで借り、ステージや楽屋も完備。店名は「過去にとらわれず、いろいろな視点から考え、新しいアイデアを生み出すラテラル・シンキング(水平思考)から名付けた」という。

 しかし、開業2日後に大阪市にまん延防止等重点措置が適用され、飲食を伴う通常営業が困難に。席数を50席に半減するなど感染対策を取ったものの、客入りは厳しく、オンラインに活路を見いだした。ライブ配信の料金は1回2000円前後で、平均で約50人が全国から視聴している。

 グラスを片手にステージで繰り広げられるトークを楽しみ、出演者に質問をぶつけるのが本来のスタイル。当面はオンライン中心の運営が続くが、松本さんは「旬な人をキャッチしたり、まだ売れていない面白い人を発掘したりして、世の中にトークライブを発信したい」と意気込んでいる。

<トークライブハウス>

 音楽ではなく、出演者による対談や討論を楽しむライブハウス。日替わりでイベントが企画され、政治や社会問題から、漫画や風俗などサブカルチャーまで様々なテーマを扱う。東京・新宿の「ロフトプラスワン」が草分けとして知られる。

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2113227 0 ニュース 2021/06/10 05:00:00 2021/06/10 05:00:00 2021/06/10 05:00:00 配信準備のためマイクの設定を確認する松本さん(大阪市北区堂山町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210609-OYTNI50040-T.jpg?type=thumbnail

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