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留学生 時給アップ制度

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生活支援 勤務評価に応じ

大阪労働協会CF

 新型コロナウイルスの影響で生活が困窮している外国人留学生を支援しようと、一般財団法人「大阪労働協会」(大阪市中央区)は府と連携し、アルバイト先での勤務評価に応じて時給をアップさせる制度「OHINERI(オヒネリ)」を創設した。500万円を目標にクラウドファンディング(CF)で支援金を募っており、同協会の担当者は「留学生が学び続けられる環境を守りたい」と話している。(福永正樹)

 同協会などによると、府内に暮らす留学生は中国やベトナム、韓国、台湾を中心に約2万4300人(昨年5月現在)。在留資格で、留学生のアルバイトは週28時間までと制限されており、コロナ禍でアルバイト先を解雇されたり、給与が削減されたりして、学費や生活費を自ら稼ぐ学生は困窮にあえいでいる。

 外国人向け人材サービス会社による調査では、3割の留学生がアルバイトを失ったという。そこで同協会が、経済的に困窮する留学生を支援しようと、制度を新設した。

 具体的には、留学生を雇用する企業や事業者が、その「働きぶり」を5段階で評価し、勤務評価を申請することで、支援金が給付され、留学生の時給を最大500円上乗せする形で支給される。成果型にすることで、留学生のやる気向上につながり、人手不足で優秀な人材を求める企業側にもプラスになるという。

 府と連携協定を結ぶ一般財団法人「村上財団」から、500万円を上限にCFで集まった額と同額の資金提供も受ける。留学生約150人の支援を想定し、7月には、制度を活用して留学生を雇用したい企業と働きたい留学生を募集し、マッチング会を行う予定。今月30日まで、CF運営会社「レディーフォー」のサイトで寄付を募っている。

 同協会は「未来の大阪のグローバル化を推進するためにも、留学生を支援することは大きな意味を持つ。一人でも多くの学生を救いたい」としている。

 問い合わせは同協会(06・4794・7355)。

「オヒネリ」について説明を受けるデデさん(大阪市で)
「オヒネリ」について説明を受けるデデさん(大阪市で)

バイト解雇■先輩に借金

コロナ下 切実な声

 コロナ禍で、外国人留学生を取り巻く環境は厳しさを増している。「インバウンド(訪日客)需要がなくなり、通訳のバイトを解雇された」(台湾人留学生)「バイトを失った友人が休学して帰国した」(韓国人留学生)という切実な声が聞かれる。

 インドネシアの留学生デデ・ナリヤーさん(21)は2018年に来日。岡山市の日本語学校で学んだ後、昨年4月に豊中市の専門学校に進学した。日本企業への就職を目指し、建築やプログラミングを学んでいるが、コロナ禍でバイトの時間が減ってしまったという。

 バイトを探すも、面接で何度も落ち、イスラム教徒の女性が着用するスカーフ「ヘジャブ」を理由に「日本では仕事ができない」と言われた時はショックを受けた。学校の紹介で運良くスーパーの仕事に就けたが、緊急事態宣言中は営業時間が短縮され、学費は先輩に借金し、友人と食材を融通し合うなど、やり繰りしている。周囲には、学費が払えずに退学した人や昼食を抜いて耐える留学生もいるという。

 大阪労働協会で、オヒネリの説明を受けたデデさんは「このような支援制度はありがたい。これからも頑張って、少しでも生活の足しにしたい」と話した。

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2147192 0 ニュース 2021/06/23 05:00:00 2021/06/23 05:00:00 2021/06/23 05:00:00 外国人留学生の支援制度「オヒネリ」について説明を受けるデデさん(大阪市で)=福永正樹撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210622-OYTNI50062-T.jpg?type=thumbnail

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