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泉佐野市ふるさと納税 返礼品開発補助を拡充

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「#ふるさと納税3・0」についてオンラインで開催された説明会(泉佐野市で)
「#ふるさと納税3・0」についてオンラインで開催された説明会(泉佐野市で)

既存商品増産、設備投資も

 泉佐野市が、ふるさと納税を活用し、地元産品の返礼品開発につなげる資金調達の仕組みを拡充している。産品を提供・開発する企業や個人の事業拡大や、複数年にまたがる事業も対象に加え、より幅広い業種に対応できるようにした。同市はかつて、高額の返礼品が批判され、ふるさと納税制度から一時除外されたが、「ないなら、生み出せ」を合言葉に、参加事業者を募っている。(北口節子)

 この取り組みは、同市が「#ふるさと納税3・0」と名付け、昨年11月に開始。市内で生産、製造、加工、販売することなどを条件に、事業化に必要な資金を設定し、市ふるさと納税サイトを通してクラウドファンディング形式で寄付を呼びかける。

 寄付額の40%を補助金として市が事業者に支給し、30%を返礼品の費用に、残り30%を送料や市の事務経費に充てる。事業者は初期投資の負担が減り、注文を受けてから事業を開始できる。市は「ふるさと納税を利用する人にとって、返礼品による還元か、寄付による応援かを選ばなくても、両方の目的で満足を得られる。地方の未来に投資してもらえる」とPRする。

 昨年度は年度途中から始めたが、熟成肉加工場の整備など9件に計5億5000万円の寄付が集まった。うち4件は目標額を達成し、残る5件も50%近く集まり事業化された。今年度は、既に返礼品を提供している事業者や、ふるさと納税用やネットショップ用に生産量を増やすために設備投資をする企業も対象にする。

 市の昨年度のふるさと納税の実績は22億5000万円。「#ふるさと納税3・0」の取り組み以降、ふるさと納税サイトへのアクセス量が一気に増えたといい、市は「相乗効果でプラス約5・8億円の上積みになった」と、既存の返礼品の需要にも好影響を与えたとみている。

オンラインの説明会に70人

 4月下旬、オンラインで開催された事業者向け説明会には約70人が参加。申し込み方法や、設備投資が対象になるかの確認など質問が相次いだ。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、訪日外国人(インバウンド)でにぎわった関西空港周辺は、同市も含め閑散とした状況が続く。市成長戦略室の阪上博則理事は「この取り組みが、ふるさと納税だけでなく新たな産業、雇用、現状の改善にもつながり、まちに元気を取り戻すことになれば」と語った。

「CF型」全国214自治体採用

 総務省によると、2019年度の全国のふるさと納税の寄付総額は4875億円(前年度比252億円減)。募る際に使途を選択でき、目標金額や募集期間などを定めて特定の事業に募る「クラウドファンディング型」は全国で214の自治体が採りいれている。

 泉佐野市と同様の取り組みは、京都府京丹後市も今年度中にスタートさせようと準備中。同市はカニや牛肉、果物などの人気返礼品はあるが、「他の自治体に比べ少量。特産品の加工品などでチャレンジする事業者を応援したい」としている。

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2175311 0 ニュース 2021/07/03 05:00:00 2021/07/03 05:00:00 2021/07/03 05:00:00 「#ふるさと納税3・0」についてオンラインで開催された説明会の様子(泉佐野市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210702-OYTNI50055-T.jpg?type=thumbnail

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