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流されたサンダル、バイバイしよう 水の事故防止 親子で約束

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命を最優先に行動することを事前に決めておく「おやこ条約」の証書
命を最優先に行動することを事前に決めておく「おやこ条約」の証書

大阪のNPO、取り組み

 川や海でサンダルや帽子が流されても、追いかけません。怒りません――。水難事故防止に取り組む大阪市のNPO法人が、流された持ち物を追いかけて子どもが溺れる事故を防ぐためのユニークな取り組みを始めた。出掛ける前に、命を最優先に行動することを親子で約束するもので、合言葉は「サンダルバイバイ」。親子で署名できる「証書」も用意しており、水遊びシーズンが本格到来する中、活用を呼び掛けている。(南暁子)

 「物は買えても、命に代わりはない。いざという時の対応を家族で話し合うきっかけにしてほしい」。NPO法人「アクアキッズセーフティープロジェクト」(大阪市北区)の代表理事すがわらえみさん(38)が取り組みの狙いを話す。

 水泳のインストラクターを長く務めた後、2児の母となり、「自分の知識を伝え、子どもたちを水の事故から守りたい」と、各地の子育てサークルやオンラインで講習会を開き、ライフジャケット着用が事故防止に有効であることや水難時の救命処置法などを広めてきた。

 水の事故に関する情報を集める中で特に胸を痛めたのが、川や海で流された持ち物を追いかけて深みにはまったり、拾おうとして岸から身を乗り出して転落したりする死亡事故だった。

 「私が子どもなら、『なくしたら怒られるかも』と考え、思わず体が動いてしまうかもしれない。怒られないと事前にわかっていれば、落とさずにすんだ命があったはずだ」

 流された物は追いかけずに見送ってほしい――そんな願いを、子どもでも理解しやすい「サンダルバイバイ」のフレーズに込め、昨年5月、SNSで発信すると、瞬く間に約3000もの「いいね」が付いた。コメント欄には、サンダルを追いかけたことによる水難事故で幼少期に友人を失ったなどの体験談が書き込まれ、反響の大きさに手応えを感じていたという。

 しかし、今年4月、東京都板橋区で、友人のサンダルを取ろうとした小学2年男児が川に転落して亡くなる事故が起きた。

 「私の訴えが届いていれば、この事故は起きなかったかもしれない」。ショックを受けたすがわらさんは、より話題にしてもらいやすい手法を模索。子どもは流された物を追いかけない、親はなくした子をしからない――との誓いを交わしてもらい、日常の多くの約束ごとに埋もれないよう「おやこ条約」の名で特別感を持たせることにした。条約の〈締結〉後は、親子で署名した証書を家の目立つ場所に貼っておく想定だ。

 縦書き用と横書き用の2種類の証書を作成し、6月、ダウンロードできるようにしたところ、保護者だけでなく、学校やそろばん教室の関係者らからも「児童らに配りました」との声が届いたという。

 読み書きできない幼児向けには、趣旨に賛同したミュージシャンの申し出で制作された楽曲「サンダルバイバイのうた」をユーチューブで公開。ホームページから視聴できる。

 すがわらさんは「水辺の本当の楽しさは危険性を理解した先にある。『おやこ条約』をきっかけに、ライフジャケットや脱げにくいサンダルの着用など命の守り方について家庭で考えてほしい」と話している。

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2261938 0 ニュース 2021/08/05 05:00:00 2021/08/05 05:00:00 2021/08/05 05:00:00 おやこ条約の縦書き用。真剣さとぬくもりが伝わるよう、デザインにも工夫を凝らした(アクアキッズセーフティープロジェクトのホームページから) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210804-OYTNI50032-T.jpg?type=thumbnail

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