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生態系守れ 攻防40年

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外来種

 食料やペット用など、様々な理由で日本国内に入ってきた〈外来種〉。滋賀県では、琵琶湖にオオクチバス(ブラックバス)やブルーギルが勢力を伸ばし、陸上でもアライグマなどが進出した。これに対し、生態系を守り、農林水産業への被害を防ごうと、地元も駆除や制度整備に力を入れてきた。外来種と人間の40年近い攻防を紹介する。(生田ちひろ)

 80年代に社会問題化

 外来種として最初に注目されたのはブラックバスだった。県によると、琵琶湖では1974年に彦根沿岸で確認され、80年代後半に激増。目の前を動くものに食いつく習性があり、魚やエビを食べる。ルアー釣りで人気で、密放流も繰り返されたとみられる。

 90年代になると餌不足のためか減少し、代わってブルーギルが増えた。60年代に国内に入り、全国で広まった。小魚や魚卵、プランクトンや藻などを食べる。

 補助金で駆除推進

 繁殖力が強い2種類の進出などで在来種が激減した。このため、国に先駆けて、県漁連が84年度、県が85年度に、外来魚を捕らえた漁師らに補助金を支給する制度を設けた。85年度に52トンだった駆除量は、2002年度に県の補助額が上がったこともあり、ピーク時の07年度には543トンを記録した。

 このほか、バスなどが生息する水草の除去なども行い、外来魚の推定生息量は07年の2132トンから19年には432トンまで減った。在来種の漁獲量は回復傾向にあり、山田漁協(草津市)の横江久吉組合長(76)は「在来魚の水揚げはまだかつての5分の1に届かないが、希望が見えてきた」と話す。

 新興勢力も

 最近、勢力を伸ばしているのがチャネルキャットフィッシュだ。01年に長浜市北部の琵琶湖で初確認され、近年は瀬田川上流で数多く見られる。1970年代に食用や観賞用に米国から持ち込まれ、それらが放流されたらしい。小魚も食べるため、在来種への影響が懸念されている。

 県自然環境保全課は「特定の種が急増し、悪影響があれば対策を取る。在来種の産卵場所になるヨシを植えるなど生態系のバランスも考える」としている。県は2021年度も外来種の駆除に計約2億5000万円を予算計上している。

 罰則付きの条例

 国は05年、外来生物法を施行した。特に悪影響を及ぼす種類について「特定外来生物」とし、飼育や遺棄、運搬などを禁止し、違反者には懲役や罰金を科した。対象は156種類で、県内で定着しているのはブラックバス、アライグマなど22種類。

 ただ、法の対象外だが生態系に大きな影響を与える種もいる。県は、それらを「指定外来種」とし、野外に放すと懲役や罰金を科す「ふるさと滋賀の野生動植物との共生に関する条例」を06年に施行した。対象は現在13種で、ハクビシンなど8種が定着している。

       ◇

 ニュースを分かりやすく伝える「Newニュー門@滋賀」。今回は「外来種」をテーマに、1週間連続で掲載します。

<MEMO>

 県内に定着した外来種や、侵入を警戒するべき動植物について、県は「県外来種リスト」をまとめ、県のホームページで公開している。リスト入りした808種類のうち738種類が定着。最近では、毒を持つセアカゴケグモが県南部を中心に全域で確認され、竹生島では数年前からツル植物アレチウリが生えている。県内未確認だが、毒のあるヒアリも港湾から内陸へ広がっており、県は侵入の恐れがあるとしている。

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1991025 0 New門@滋賀 2021/04/17 05:00:00 2021/04/17 05:00:00 2021/04/17 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210416-OYTAI50022-T.jpg?type=thumbnail

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