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在来種カメ 境内で飼育

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外来種

境内の飼育エリアで中村さん(右)に助言する矢部教授(大津市で)
境内の飼育エリアで中村さん(右)に助言する矢部教授(大津市で)

 大津市の三井寺(園城寺)は、環境省が準絶滅危惧種に指定しているニホンイシガメを増やす取り組みを始めている。

 600年以上続くという毎年5月の「千団子まつり」では、参詣者が子や孫の名前をイシガメの甲羅に書き、池に放す「放生会ほうじょうえ」も営む。長寿の亀にあやかって子孫の健康を願う行事だ。

 そのイシガメの確保に苦労する。昔は農家らから800匹も寄せられたが、近年は200匹がやっと。生息環境の変化に加え、外来種のミシシッピアカミミガメに生息場所を奪われるなどしたのが減少の原因とみられる。このため、2006年頃から境内でイシガメの飼育を始めた。

 約3年前に本格化させ、飼育エリア(約50平方メートル)を設置。五つの容器(長さ約1メートル、幅約70センチ、深さ約30センチ)に水を張り、放生会で放したイシガメを回収して育てる。産卵しやすいよう軟らかい土や砂を敷き、外敵よけのネットも張る。一昨年の夏は1匹、昨夏は約35匹が孵化ふかした。

 矢部隆・愛知学泉大教授(動物生態学)によると、寺社の境内は自然が保たれ、殺生を忌む雰囲気もあって格好の生息場所だが、「生物を自然に返すのは良いこと」と、安易に外来種が放される危険もある。三井寺の場合、別の地域から持ち込まれたイシガメがおり、地元のものと遺伝子が混ざらないよう、寺へ寄せられた以上は境内で終生飼うことが大切だという。

 矢部教授は今月14日、三井寺を初訪問し、「甲羅にナンバーを付けると管理しやすい」などと助言。「別種との交雑を避け、イシガメを寺から出さない措置も講じている。亀を大切に思ってくれてうれしい」と喜ぶ。僧侶の中村虚空さん(45)は「放生会で放すイシガメ全てを『三井寺生まれ』にし、『いのち』の問題を広く考える行事にしたい」と話す。

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1998977 0 New門@滋賀 2021/04/21 05:00:00 2021/04/21 05:00:00 2021/04/21 05:00:00 境内の飼育施設で中村さん(右)に助言する矢部教授(大津市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210420-OYTAI50033-T.jpg?type=thumbnail

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