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<2>米国人師範「サイバー道場」

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モニターとカメラの前で、形を披露するロバートさん(彦根市で)=一部画像を加工しています
モニターとカメラの前で、形を披露するロバートさん(彦根市で)=一部画像を加工しています
道場にあるモニター画面には、練習する生徒の姿が映る(彦根市で)=一部画像を加工しています
道場にあるモニター画面には、練習する生徒の姿が映る(彦根市で)=一部画像を加工しています

武道の形 より細部まで

 「ルック、アンド、パンチ」。彦根市にある民家を改装した道場に、空手七段の師範ロバート・ノットさん(49)の声が響く。目の前の生徒10人に「突き」を披露した後、テレビモニター前に移動し、画面向こうの7人の動きを確認。妻の智恵さん(48)が日本語で「手は下向けに」などと言葉を添える。

 英語で武道を教える道場「ブラックベルト・イングリッシュ」。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、対面指導と、ウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」を使った「サイバー道場」を併せて行っている。

 ロバートさんは言葉に力を込める。「対面でもオンラインでも目的は同じ。自分を高め、進化させることです」

 米国育ちのロバートさんは6歳で空手を始めた。12歳の時、けんかを仕掛けてきた年上の男子を組み伏せた経験が自信となり、夢中に。1997年、英会話講師として赴任した彦根市で智恵さんと出会い、翌年、帰国して結婚。米国の大学で約10年間、警察官や学生らに武道を教えた。

 念願の道場を開いたのは、再来日後の2009年3月。智恵さんの実家の離れでテコンドーや柔道も取り入れた武道を教え、智恵さんが通訳を担当。二人三脚の熱心な指導が評判を呼び、当初3人だった生徒は、4歳から58歳までの約100人に増えた。

 20年4月7日、新型コロナウイルス感染拡大で7都府県に緊急事態宣言が発令された。対面指導が基本だが、「このままでは閉鎖するしかない。(指導)方法にこだわると、目的を見失う」。

 5日後には動画投稿サイト「ユーチューブ」で手本の動画を配信。生徒の動きを見て随時助言する方が効果的として、6月にズームを導入した。

 道場より狭い自宅でもできる稽古内容を考え、智恵さんは毎晩、無料通信アプリ「LINE」で助言や励ましの言葉を送った。「相手がいないと精神的にしんどい。やる気を維持できるようサポートしないと」

 7月から対面指導を再開。ただ、約10人は今もオンラインのみで稽古を続ける。彦根市の喜久川雷太さん(46)は「サイバーの方が動きの細部までよく見えるので」と話す。

 好評を受け、この4月からは、オンライン専門コースも設ける。夫妻は「東京や北海道など、これまで出会えなかった遠い地域の人とも向き合える」と期待する。手取り足取りで伝えてきた初歩的な技も、言葉や動画で丁寧に伝える方針だ。

 「一寸先が見えないなか、いつもの習慣を続けることが心の安定、そして未来につながる」。コロナ禍と向き合い、実感したことだという。(生田ちひろ)

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1743451 0 あすへの一歩 2021/01/03 05:00:00 2021/01/03 05:00:00 2021/01/03 05:00:00 サイバー道場の参加者の様子が映し出されたテレビモニターとカメラの前で、型を披露するロバートさん(彦根市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210102-OYTAI50060-T.jpg?type=thumbnail

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