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5G配信実験

国宝の勧学院客殿で行われた5Gの配信実験(大津市の三井寺で)
国宝の勧学院客殿で行われた5Gの配信実験(大津市の三井寺で)

 高速・大容量の通信規格「5G」の普及を見据え、大津市の三井寺(園城寺)が高画質の4K映像で境内の様子を中継したり、僧侶の説明を同時通訳したりする準備を進めている。コロナ禍で参拝に訪れにくい状況が続く中、同寺は「最新技術で寺の魅力を国内外に発信し、境内の雰囲気の一端を知ってもらえれば」と期待している。(渡辺征庸)

狩野派の障壁画 質感まで

 5Gは、現行の4Gより通信速度が最大で100倍速く、高精細な映像といった大容量データを高速でやりとりできる。商用化されて間もないが、対応したスマートフォンの発売が相次ぎ、携帯各社が通信エリアの拡大を急いでいる。

 三井寺は昨年12月、優美な書院造りで、安土桃山時代の傑作とされる狩野派の障壁画でも知られる勧学院客殿(国宝)で配信実験をした。訪れた雰囲気を再現するため、観光支援事業を手がける会社「ひらくと」(京都市上京区)のスタッフがカメラを持ち、案内する僧侶の後について歩いて撮影、中継した。

 映像と音声は、京都府精華町など2か所に5Gや光回線で送信し、他のスタッフがチェック。同時通訳は、外国人役のスタッフが「書院造りとはどんな構造か?」などと外国語で尋ね、別の場所のスタッフが僧侶の説明も含めて訳す形で行った。今後は360度の映像が見られるVR(仮想現実)などの配信コンテンツ(内容)制作なども検討する。

 実用化の時期は未定だが、同社の古市洋二社長は「国宝建造物での5G実験は日本初とみられ、貴重だった。既存技術では難しい障壁画の質感や微細な音を伝えられる5Gを活用し、素晴らしいコンテンツを開発したい」と意気込む。

 三井寺の福家俊彦長吏は「本来は参拝して寺の魅力を五感のすべてで感じてほしいが、コロナ禍の中でせめて視覚や聴覚で雰囲気を知ってもらい、実際に訪れるきっかけになればありがたい」と話している。

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1757655 0 ニュース 2021/01/09 05:00:00 2021/01/09 05:00:00 2021/01/09 05:00:00 国宝の勧学院客殿で行われた5Gの配信実験(大津市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210108-OYTNI50039-T.jpg?type=thumbnail

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