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小寺さんが「近江一かわいい浪花狛犬」という神明宮の狛犬。くりっとした丸い目をしている(東近江市で)
小寺さんが「近江一かわいい浪花狛犬」という神明宮の狛犬。くりっとした丸い目をしている(東近江市で)
県内の狛犬の調査成果を本にまとめた小寺さん(彦根市で)
県内の狛犬の調査成果を本にまとめた小寺さん(彦根市で)

龍大名誉教授 県内1385対 木造重文、癒やし系も

 全国の社寺を巡って狛犬こまいぬを調べている龍谷大名誉教授小寺慶昭よしあきさん(72)(京都府宇治市)が、県内の狛犬の特徴や魅力をつづった本「近江の狛犬を楽しむ」を著した。「魔よけや門番の役割なのに、かわいい顔もある。参拝してじっくり眺めて」と話す。(名和川徹)

 小寺さんは中学校教諭だった約30年前、狛犬の姿の違いや背景などに興味を持ち、休日を利用して調査を始めた。

 これまでに全都道府県1万4833か所の社寺を回って計1万1883対の狛犬を調査。大きさ、設置年、石工の名前、形状などを細かく記録し、付近の住民にも設置・寄進された時のことなどを聞き取った。このうち京都、大阪については本にまとめて出版。県内でも1385対を調べており、その集大成が今回の著書だ。

 本の中で「日本一の木造狛犬」と評価するのは、大宝神社(栗東市)の狛犬。鎌倉時代初期の作で、国重要文化財に指定されている。数年前、県内の美術館で見た際、「引き締まった細身の身体に緊張感がみなぎり、像の前から動けなくなった」。現在は京都国立博物館に寄託されている。

 現在、特に関心を寄せているのが、大坂の石工らが手がけた「浪花狛犬」だ。江戸時代に各地の参道に広まった石造狛犬の一つで、滋賀県内にも数多く存在する。「農村での商取引拡大を目指した大坂商人が、地域に入り込むために、有力者を通じて寄進したと思われる」とする。

 その例として、東近江市の神明宮の狛犬を挙げる。丸顔で目はナツメ形、190年前の「天保二年」の寄進年が彫られている。扇形の尾などから浪花狛犬の可能性が高いという。「地元の人たちに愛されるよう、門番向きの強面こわもてから、癒やし系へと変化したのかも」と推測する。

 今後も狛犬巡りを続ける。「大坂商人は幕末には北海道・釧路まで行って寄進している。その足跡を追いたい」。地域の人々にも、狛犬に着目することを勧める。「地元の歴史、他の地域との関連性の掘り起こしにつながるから」という。

 B6判、202ページ。1部1650円(税込み)。問い合わせは、彦根市のサンライズ出版(0749・22・0627)へ。

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1796165 0 ニュース 2021/01/26 05:00:00 2021/01/26 05:00:00 2021/01/26 05:00:00 小寺さんが「近江一可愛い浪花狛犬」という神明宮の参道狛犬。くりっとした丸い目をしている(東近江市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210125-OYTNI50048-T.jpg?type=thumbnail

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