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延暦寺 十二年籠山行達成・渡部住職

十二年籠山行を終えた渡部住職(大津市で)
十二年籠山行を終えた渡部住職(大津市で)

 比叡山延暦寺(大津市)の渡部光臣・一山本行院いっさんほんぎょういん住職(48)が1日に満行した「十二年籠山ろうざん行」は、比叡山に12年間籠もる難行だ。かつては途中で病死した僧侶も多く、修行を終えたことを示す「遂業ついごう証」を渡した森川宏映・天台座主(95)は「一日も欠かさず伝教大師(最澄)様に仕え、健康でこの日を迎えられた。誠にめでたい」と喜んだ。

 最澄の「愚者も12年修行すれば報われる」との考えに基づく修行。主に、最澄の廟所びょうしょ・浄土院で、最澄が存命しているとして給仕や清掃に励む。

 神戸市出身の渡部住職は会社勤めを経て2002年に出家した。09年4月に籠山行に入り、同年9月には、仏の姿を見るまで1日3000回の礼拝を重ねる「好相行こうそうぎょう」を成就した僧侶・侍真じしんとなった。

 侍真を志したのは、戦後初の侍真・堀澤祖門師(91)(三千院門跡=京都市=前門主)の著書を読んで「同じ修行をしたい」と考えたから。2か月かけて仏とまみえたといい、「その瞬間は信じられなかった。沸々と感動がわき起こった」という。

 記録が残る江戸時代中期以降、侍真に就いた僧侶は117人目。だが、12年間の修行を無事終えたのは81人。少なくとも25人は途中で病死している。夏は高湿、冬は厳冬の環境で、健康を損なう僧が多いという。その背景もあり、1日の遂業式では同寺の水尾寂芳執行(63)が「今後も健康に留意し、お勤めください」と体調を気遣った。

 テレビを見ず、外界との接触も断った12年。「意外と早く終わったという思い」という。新型コロナウイルスの流行も同寺僧侶の話で知った。「山内を歩く人もいなくなり、『大変なことが起きているんだな』と感じた。祈るしかなかった」

 後進の侍真はおらず、今後も浄土院に籠もる。渡部住職は「お大師様への献身を通じ、世界平和や日本の安全、疫病退散を祈り続けたい」と語った。

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1959498 0 ニュース 2021/04/04 05:00:00 2021/04/04 05:00:00 2021/04/04 05:00:00 十二年籠山を終えた感想を語る渡部住職(大津市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210403-OYTNI50052-T.jpg?type=thumbnail

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