<竹島の日>領土権 毅然と対応を
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コロナ禍で式典縮小
県が定めた「竹島の日」は22日、16回目を迎え、松江市の県民会館で記念式典があった。コロナ禍の今年は、式典規模を例年の半分ほどに縮小して開催。丸山知事は、韓国側による周辺海域での防衛訓練などを念頭に「占拠を既成事実化しようとする動きが続いている」と述べ、政府に
政府関係者や地元国会議員を含む約210人が出席。丸山知事は主催者あいさつで、「竹島の領土権確立に向け、調査研究をさらに進める」と強調。県として啓発を強化する考えを示した。
来賓の和田義明・内閣府政務官は、政府の「領土・主権展示館」の地方巡回展など、近年の領土問題に関する取り組みを紹介。その上で、「多くの人に我が国の立場をどう理解してもらうかが極めて重要だ」と述べた。また、竹島問題に関する企画などの実施に向け、関係機関との連携を強める意向を表明した。
式典では、竹島の領土権の早期確立を求める特別決議を採択。政府に対し、竹島についての全国各地での啓発活動や調査研究の強化を求めた。一方、例年実施されている隠岐諸島の住民や国会議員らによる恒例の交流会は中止となった。
内閣府政務官 資料室を視察
和田義明・内閣府政務官は式典前、県竹島資料室(松江市殿町)を訪れ、「竹島の日」に合わせた特別展示を視察した。
和田政務官は、丸山知事と同室の藤原弘・啓発推進員の説明を受けながら展示を見学。竹島が記された古地図などの展示コーナーでは、一つ一つの資料に真剣な表情で見入っていた。
展示の中には、日韓両国の主張を併記したパネルなどもあり、和田政務官は「資料の一つ一つがロジックの積み上げになっている」と感想を述べた。
警官700人警戒
式典会場周辺では、県警が岡山、山口両県警から応援を得て、約700人で警備を実施。県警によると、21日から延べ約20団体の街宣車14台が確認された。
式典前の午前10時過ぎには、政治団体のメンバーとみられる男性らと警察官が県民会館付近で口論する場面もあったが、けが人や逮捕者はなかった。警備規模は昨年よりも縮小され、県警は「コロナ禍など諸情勢を判断した結果」とした。