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出西しょうが 生産守る…出雲・斐川の永戸さん

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ショウガの種植えを見守る永戸文江さん(出雲市で)
ショウガの種植えを見守る永戸文江さん(出雲市で)
畑に植えられる種ショウガ(出雲市で)
畑に植えられる種ショウガ(出雲市で)

 夫の遺志継ぎ 種植え

 出雲市斐川町の出西地区で、特産の「出西しょうが」の種植えが始まった。生産組合の代表を務め、旗振り役だった前組合長の永戸豊さんが昨秋に不慮の事故で76歳で他界。後を継いだ妻文江さん(76)は「生産をやめないという主人との約束を私が守り継ぐ」と誓う。(中村申平)

 斐伊川の豊富な伏流水と、肥沃ひよくな土壌で栽培された出西しょうがは、小ぶりで繊維が軟らかく、さわやかな辛みが特長。薬味以外にも、酢みそや梅酢などにつけて、そのまま食べてもおいしいと評判だ。

 出西地区での栽培は、戦後に生産農家が減り、一時は廃れていたという。豊さんはその復活を目指し、1998年に農家5戸で「出西生姜しょうが組合」を結成。組合長として本格的に栽培を始め、文江さんと二人三脚で出西しょうがのブランド化に尽力してきた。

 コロナ禍の影響で、昨年は出荷先の見通しが立たず、出荷量も落ち込んだ。ただ評判は年を追うごとに高まっており、「もっと買いたい」「うちにも欲しい」といった声が数多く寄せられていた。昨年からは、近くの農業組合法人などとタッグを組み、新たな生産体制を構築。だが、そうした中で豊さんは交通事故に遭い、帰らぬ人となった。

 一方、高齢化などで、組合で栽培を続ける農家は現在、永戸さんのみだ。「絶対にショウガの生産はやめないでほしい」。豊さんと約束を交わしていた文江さんは、「私がやるしかない。一歩一歩、進めよう」と生産の継続を決意。栽培や事務方も担う長女の後藤妙子さん(46)に加え、今春から長男の薫さん(53)も手伝いに入ってもり立てる。

 今月10日には、文江さんが見守る中、約10人で作業。30アールの畑に次々と種ショウガを並べ、その上に機械で土をかけた。文江さんは「種植えの日を迎えられてうれしい。全国の待ってくれているファンに届けたい。天国の主人も喜んで見てくれていると思う」。薫さんも「これまでは父の言う通りにやるだけだったが、今後は修業をしながら、主体的にやっていかなければ」と決意を語った。

 収穫は8~10月頃で、例年並みの10トンを目標に掲げる。販売拠点の一つで、加工品やレストランメニューなどで出西しょうがを扱う「道の駅湯の川」(斐川町学頭)の金築豊駅長は、「一時はどうなるのか不安もあったが、後継者のバトンが渡された。一緒に栽培するという気概で、お客様の期待に応えられるよう、頑張りたい」と話した。

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2044475 0 ニュース 2021/05/12 05:00:00 2021/05/12 05:00:00 2021/05/12 05:00:00 ショウガの種植えを見守る永戸文江さん(出雲市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210511-OYTNI50013-T.jpg?type=thumbnail

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