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本社情勢調査 2割は態度未定
10日投開票の参院選で、読売新聞社が1~3日に実施した世論調査に取材を加味して、鳥取・島根選挙区の情勢を分析した。保守層を中心に幅広く支持を集めた自民党現職の青木一彦氏(61)が他候補を大きくリードし、立憲民主党新人の村上泰二朗氏(34)らも支持拡大を図っている。ただ、約2割の有権者が態度を明らかにしておらず、情勢は流動的な状況だ。
■選挙区
地元政界や経済団体を手堅くまとめた青木氏は、自民支持層の8割強を固めた。60歳代以上で5割強、40、50歳代でも5割近くが投票先に選ぶなど各年代で支持を集めている。
連合鳥取・島根の推薦を受ける村上氏は「岸田内閣を支持しない」層を3割強しか取り込めていない。立民支持層の8割強を固め、職業別では農林水産業、給与所得者などで2割強となった。
共産党新人の福住英行氏(46)は「岸田内閣を支持しない」層の1割強に浸透。年代別では20歳代以下の2割に広がりを見せ、農林水産業では1割が支持した。
政治団体「参政党」新人の前田敬孝氏(60)、NHK党新人の黒瀬信明氏(37)はいずれも支持が伸び悩む。
■比例選
県内では自民が先行し、50歳代以上は各年代で4割強の支持を集めた。立民、公明党、日本維新の会はほぼ横並びだった。
■内閣支持率
県内で「岸田内閣を支持する」は49%、「支持しない」は28%だった。年代別では70歳代以上の6割近くが「支持する」と回答。職業別では農林水産業、商工自営・自由業、専業主婦、無職で5割強となった。
一方、40歳代は4割が「支持しない」を選んだ。無党派層は4割強が不支持だった。
■支持政党
県内では自民が46%を占め、トップだった。60歳代、70歳代以上では約5割が支持した。立民は8%で、「岸田内閣を支持しない」層の取り込みは2割にとどまる。維新と公明は5%、共産3%、れいわ新選組、社民党が2%などと続いた。「支持する政党はない」は20%だった。
■関心度
参院選への県内有権者の関心度は「大いにある」が33%で、「多少はある」が40%だった。「投票に必ず行く」と答えたのは76%で、「なるべく行くつもり」と合わせて9割強となった。
■重視する政策
最も多かったのは「景気や物価高対策」で38%を占めた。「年金など社会保障」が24%、「外交や安全保障」は13%と続き、「原発などエネルギー政策」は5%だった。