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    宇都宮アート&スポーツ専門学校

    ◇夢の職業へ 地元で後押し 
     
     アニメや漫画、ダンスなど、自分の得意なものや、好きなことを仕事にしたい。宇都宮アート&スポーツ専門学校は、そんな夢を持つ若者たちを後押ししようと、県内初の芸術・文化系専門学校として1999年に開校し、少子化が進む中でコースを拡充してきた。学校の現在や将来像について大久保知裕理事長(45)に聞いた。(聞き手・福田淳)

    ◇7科24コース

    ――なぜ、専門学校を作ったのか。


     「一人っ子が増えたこともあって、子供の『声優になりたい』などの夢を応援する親御さんも多くなってきました。しかし、芸術や文化系の学校の多くは東京にあり、高校を出たばかりの子供を一人で出すのには抵抗がある。親元から通えて学べる場所ができないか、という声がありました。父が宇都宮ビジネス電子専門学校を運営していましたので、そのノウハウを生かして県内初の芸術・文化系専門学校として開校しました」

    • 校内のスタジオでレッスンを見守る大久保理事長=福田淳撮影
      校内のスタジオでレッスンを見守る大久保理事長=福田淳撮影

    ――どのようなことを教えているのか。

     「声優・アナウンス科のほか、スポーツビジネス科、マンガ・アニメ科、芸術・デザイン科、文芸創作科、2013年から拡充したファッションビジネス科とダンスアーティスト科を合わせ、現在は計7科24コースを設けています。県内だけでなく、茨城県や群馬県、福島県から通ってくる生徒もいます」

    ――カリキュラムの特徴は。

     「映画監督や漫画家、ライトノベル作家、スポーツインストラクターなど、第一線で活躍している方々に講師を務めてもらっています。また、グループ会社の宇都宮ケーブルテレビの施設を使って練習し、実際に番組にも出演するなど、実践的な体験ができるようにしています。とちぎテレビの特撮番組『雷様剣士ダイジ』などにも、生徒が声優などとして参加しています」

    ――生徒を希望の仕事に就けるための取り組みは。

     「声優・俳優系やダンス系の生徒が、芸能プロダクションなどの審査員の前で自己紹介や演技を披露する『校内オーディション』を毎年開催しています。16回目の今年は1月28日に行い、卒業を控えた2年生53人が参加しました。ホリプロや文学座のほか、松竹芸能やエイベックスなど計84団体が来ています。目に留まった生徒とはその後面談をして、採用を検討してもらいます。また、ファッションデザインコンテストやコミックアート展の開催、同人誌の制作など、業界で働く人たちにアピールできるような取り組みを行っています」

    ◇大学編入制度も

    ――声優など、簡単にはなれない職業も多い。全員が希望をかなえるのは難しいのではないか。

    • 今年の校内オーディションの様子(1月28日)
      今年の校内オーディションの様子(1月28日)

     「短大との併修で専門分野を学びながら短大の卒業資格も取得できる制度や、卒業後に大学の3年次に編入できる制度も設けています。夢を追いながらも、学位の取得を視野に入れた勉強ができます。宇都宮ビジネス電子専門学校とのつながりも生かして就職支援にも力を入れています。入学前は引っ込み思案だったのが、授業で見違えるようにはきはきと元気になった子もいます。学んだ科と違う道に進んでも、ここでの経験は決して無駄にならないと思っています」

    ――2012年には「オリオン通り館」もオープンした。


     「空き店舗を改装してレッスンスタジオなどを設けました。近くのユニオン通りにある校舎との間を生徒が行き来することで、街中の活性化にも役立っているのではないでしょうか。『ふるさと宮まつり』など地元のイベントの司会などでも生徒が積極的に参加させてもらっています。地元あっての学校です。地元の子供たちが夢をかなえる“発射台”でありたいと思っています」

    ◇学校概要◇

     大久保理事長の父・大久保登志正氏が理事長を務める宇都宮ビジネス電子専門学校の姉妹校として、1999年に開校した。2004年には付属子どもタレントスクールを開校。グループ会社に宇都宮ケーブルテレビがある。2年制で生徒数230人。卒業生はレディオ・ベリーでDJを務めるなど、県内でも各方面で活躍している。事務局は宇都宮市大寛。

     おおくぼ・ともひろ 1969年、東京生まれ。小学生時代は劇団こまどりに在籍した。93年に早大人間科学部を卒業し、ブリヂストンスポーツに入社。その後、宇都宮アート&スポーツ専門学校設立に携わり、理事長に就任。宇都宮ケーブルテレビ常務も務める。


    ◇アニメ増 高まる声優人気◇

     アニメーションの業界団体・日本動画協会の集計によると、2012年に新たに作られたテレビアニメの本数は159本。日本初の本格的テレビアニメ「鉄腕アトム」の放送が始まった1963年の6本に比べて大きく増えた。放送時間も、子供たちがよく見た午後5~7時台から、週休2日制の普及に伴って土日の午前中に、さらに大人のアニメファン向けに深夜帯などへと広がっていった。

     声優の仕事も、かつては俳優が兼業することも多かったが、アニメが増えるにつれて声優の人気が高まり、80年代にはアイドル的な声優グループも現れ始めた。その流れは現在まで続き、NHK紅白歌合戦に6年連続で出場している水樹奈々さんをはじめ、声優だけでなく、歌手などとして活躍している人も多い。

     最近では、アイドルアニメ「ラブライブ!」の声優たちが、作品世界とリンクした音楽ユニット「μ’s(ミューズ)」として活動しているのもその一例だ。

    2015年02月12日 05時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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