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    伊万里・鍋島逸品ずらり

    • 林に囲まれ、多くの花々が楽しめる栗田美術館
      林に囲まれ、多くの花々が楽しめる栗田美術館
    • 展示館では、常時600点の作品が並ぶ
      展示館では、常時600点の作品が並ぶ
    • 約300年前に建てられた栗田山荘
      約300年前に建てられた栗田山荘

    栗田美術館(足利市)

     足利市中心部から車で約20分。小高い丘のふもとに、和風の大きな門や建物が見えてくる。

     栗田美術館は、伊万里焼と鍋島焼を専門とする美術館で、衆議院議員などを務めた初代館長・栗田英男氏が集めた陶磁器のコレクション約2000点などを収蔵している。1975年に開館し、三つの展示館で、常時600点を公開している。

     展示品は全て江戸~明治期の伊万里と鍋島焼。あざやかな色彩が特徴で、展示館では、江戸初期の落ち着いたデザインのものから、江戸中期~明治にかけて作られて海外でも人気を集めた、派手な色や奇抜な形の作品など、時代の流れを追って鑑賞することができる。

     来場者に人気が高い作品が、幕末にイギリスから注文を受けて作られた、流線形のつぼに、優雅に飛ぶ鳳凰ほうおうをあざやかに描いた、高さ1メートル80の「色絵松竹梅鳳凰文蓋付大壺」。国の重要文化財である「鍋島色絵岩牡丹植木鉢文大皿」などの作品も見ることができる。

     約7・2ヘクタールの広い敷地内には、展示館だけでなく、喫茶室や迎賓館などの建物が並ぶ。いずれも、栗田氏が、壁の色や屋根の形まで細部にこだわったものだ。美術館の南にある「栗田山荘」は、約300年前に両毛地域の豪農が建てたとされる日本家屋を移築したもので、中で来場者が食事をしたり、脇にある茶室で茶会を開くこともできる。

     美術館にはミュージアムショップもあり、陶磁器を買い求めることもできる。数百円や数千円といった比較的手頃なものから、高級な伊万里の皿や、有田焼なども販売されており、買い物を楽しむ人も多い。

     また、敷地内では、桜や梅、カタクリなどの花が、季節ごとに来場者の目を楽しませる。創立者の長男で、館長の栗田俊英さん(54)は「お弁当を片手に、古き良き陶磁器の文化を楽しみにきてほしい」と話している。

    ■春と秋に特集

     美術館では、コレクションの中でも特に珍しい作品を、毎年春と秋に特集陳列として公開している。

     今月14日から陶磁会館で始まった展示「伊万里・鍋島 青磁の美」では、淡い青色が特徴の青磁器を集めた。

     中国から伝わった青磁器は、無地に単純な模様が施されたデザインが基本だったが、伊万里焼は17世紀初頭から生産が本格化し、花や動物をデザインするなど独自の文化を創り上げてきた。

     陳列では、シンプルなものから、花や動物などがデザインされたものまで、様々な作品90点を見ることができる。8月30日までの会期中、日曜日の午後2時からは学芸担当者による解説も行われている。

    ◆アクセス◆JR両毛線富田駅から徒歩約10分。北関東自動車道佐野田沼インターチェンジ(IC)から約10分。東北自動車道佐野藤岡ICから約15分。

    2015年03月28日 05時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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