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    ご当地アイドル花盛り

    公民館で 養成講座!!

     AKB48を筆頭に、今や女性アイドルグループのブームはとどまるところを知らない。地域に根ざした「ご当地アイドル」グループも各地に誕生し、本県でも「とちおとめ25」や「T!P(ティップ)」が高い人気を集めている。一方、公民館活動の一つとしてアイドルを養成するユニークな取り組みもある。(福田淳)

     

     宇都宮市中央のレディオベリーで今月11日に開かれた「とちおとめフェスティバル」。県産イチゴ「とちおとめ」をPRする農業関係のイベントなのに、開始前から若い男性の姿が目立った。オープニングで「とちおとめ25」のメンバーら4人が開会宣言すると、約20人の若者が熱い歓声を送った。

    • とちおとめ25とのじゃんけん大会で盛り上がった「とちおとめフェスティバル」(11日、宇都宮市中央のレディオベリーで)
      とちおとめ25とのじゃんけん大会で盛り上がった「とちおとめフェスティバル」(11日、宇都宮市中央のレディオベリーで)

     「とちおとめ25」は、県の農産物や観光地などの魅力を幅広く伝えようと2010年10月に結成され、今年、正式に「とちおとめ大使」に就任した。

     現在のメンバーは14~23歳の7人で、候補生も5人いる。マネジャーのBIMさん(37)は、「このところ出演依頼が殺到して、7割はお断りしている状態」とうれしい悲鳴をあげる。

     この日も、別のメンバーは真岡市のイベントに参加していた。翌12日には、初めて大阪でライブイベントに出演し、小山市のイベントもこなした。候補生も含めて手分けしてあちこちを飛び回っている日々だ。

     「とちおとめフェスティバル」でも、空き時間にはオリオン通りまで出向き、来場を呼び掛ける熱心さ。会場は主婦らも含め幅広い層でにぎわった。JA全農とちぎの瓦井一成園芸部長は、「アイドルの集客力はさすがにすごい」と感心した。

     リーダーのあいさん(23)は、「ユニット名にもなっているイチゴのイベントで貢献できてとてもうれしい。これからも栃木の魅力を多くの人に知ってもらえるように頑張ります」と話した。

    • メンバーとファンが一つになったT!Pのライブ(12日、東京・赤坂の赤坂GENKI劇場で)
      メンバーとファンが一つになったT!Pのライブ(12日、東京・赤坂の赤坂GENKI劇場で)

     

     東京・赤坂のライブハウスで今月12日、メジャーデビューに至らないインディーズのアイドルたちが、入れ代わり立ち代わりステージに立つライブイベントが開かれた。おそろいの衣装をまとった栃木アイドルユニット計画「T!P」のメンバーが登場すると、前方に陣取った観衆の半数ほどが、全身を躍動させて踊り出した。

     T!Pのロゴが入ったTシャツやタオルを身に着け、ステージ上との動きや掛け声はぴったり。出演が終わると、双方が汗だくながらも爽快な笑顔を見せ、一体となってステージを作り上げていた。

     所属会社社長の下村誠さん(42)は、2011年5月に栃木放送のラジオ番組に出演した縁でT!Pを結成した。「東日本大震災で元気がない栃木県を、ご当地アイドルで盛り上げたいと持ちかけられたんです」。現在のメンバーは14~23歳の6人。地元でのイベントに加え、東京を中心とした都市圏でのライブ活動にも力を入れている。

     ライブ出演後は、メンバー自らがオリジナルグッズを販売する。握手や写真撮影できる身近さも、ご当地アイドルの魅力だ。

     

    • 3月10日に氏家公民館で開かれた「キッズダンスフェスティバル」には、アイドル養成講座の受講生が勢ぞろい(氏家公民館提供)
      3月10日に氏家公民館で開かれた「キッズダンスフェスティバル」には、アイドル養成講座の受講生が勢ぞろい(氏家公民館提供)

     さくら市の氏家公民館では昨夏、一風変わった取り組みが始まった。その名も、「アイドル養成講座」。夏休みの「公民館自由学校」の講座の一つとして開かれ、市内の女子小中学生18人が参加した。

     大田原市のご当地タレント「クッキング戦士クックマン」らが講師を務め、歌やダンスなどの特訓を受けた彼女たちは、最終日の発表会でオリジナル曲「サクランブレラ」などを熱唱し、喝采を浴びた。メンバーらは現在も「ラブリーキャンディ」「ジェリービーンズ」として活動を続け、さくら市を中心に各種イベントに引っ張りだこだ。

     もともとメンバーの多くは、市内の上松山児童センターでアイドルの物まねをして遊んでいた子供たちだった。こうした活動に目をつけた氏家公民館の橘川恵介館長(55)が、部活などに入っていない子供の居場所を作ろうと開いたのが、公民館自由学校だった。

     「私たちの取り組みは、学童保育や家庭教育支援という観点から出発している」と橘川館長。「彼女たちがさらに活躍してくれることで、公民館にはこんな可能性もあるんだと知ってもらえればうれしい」

     

     アイドルに詳しく、自身でもアイドルに関するネットテレビ「アイドル推し増しTV」を放送するノトフさんは、「栃木はローカル感がしっかりありつつ、東京に出てきやすいのがメリット。ご当地アイドルとしてのブランドをしっかり作れて、しかも関東なので他の地方より活動しやすいのでは」と分析。

     「特にとちおとめ25は、栃木をPRするために結成されたので、どこのアイドルよりも地元を応援する歌を歌っているのが特徴。地元に根付いている“本当のご当地アイドル”のような気がします」と話している。

     

     とちおとめ25もT!Pもそうであるように、ライブやイベントに欠かさず駆けつける熱烈なファンの存在が、アイドルを支える基盤と言っていいだろう。都市圏での活動に力を入れるのも、ファン層が厚いからだ。そして、基盤を盤石にすればするほど、アイドルとしてより大きく、より美しく花開くことができる。秋葉原の1劇場からスタートしたAKB48がまさにその好例だ。本県のご当地アイドルが今後も輝き続けられるかどうかは、地元からのさらなる支援にかかっている。

    2013年05月17日 01時17分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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