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信頼の主将集大成 益子芳星3年 ・大根田妃菜さん

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連合で出場するチームメートと練習を振り返る大根田さん(中央)(6月26日、益子町の益子芳星高校で)
連合で出場するチームメートと練習を振り返る大根田さん(中央)(6月26日、益子町の益子芳星高校で)
練習に励む大根田さん(6月26日、益子町の益子芳星高校で)
練習に励む大根田さん(6月26日、益子町の益子芳星高校で)

 6月下旬の土曜、益子芳星のグラウンドに連合チームを組む那須の選手の姿もあった。週末は一年を通じて合同練習をしている。「ボールはしっかり相手の胸に目がけて投げて」。この時期は助っ人として他部から出場する選手もおり、主将として声を出し続けた。

 益子芳星野球部で唯一の3年生。那須にも3年生部員はいない。

 野球は小学5年生から。兄の諒太さん(18)の影響だった。水泳やテニス、バレーボールもやったが、「外野までボールを飛ばせたときの達成感は味わえない」と引き込まれ、中学でも野球部。高校は規定で女子選手は公式戦に出場できないと知りつつ、野球部を選んだ。

 投げるボールの勢いなど、男子との体力差の広がりを感じたが、打撃、走塁、守備練習と男子に交じって同じ練習を続けた。「キャッチボール一つでも、野球ができるのが幸せなんです。練習試合で男子からヒットを打った時は優越感でいっぱいです」

 昨夏は3校の連合チームで独自大会に挑んだが、0―12で大敗。勝利の先に甲子園があるわけではないが、悔しさがこみあげた。「うそをつかず、理由もなく休まない。礼儀正しく、しっかりしている」(上杉理部長)と主将を任されると、チームの課題である打撃練習に取り組んだ。倉庫に眠っていたピッチングマシンを引っ張り出し、実戦を意識した打撃練習を繰り返した。空振りが多かった後輩たちが、次第にゴロを打てるようになった。

 後輩を声で励ますことも意識した。「諦めるな。当たらなくてもフルスイングしろ」と、中学時代、試合でなかなかヒットが出なかった時、兄の言葉に勇気をもらったからだ。部員がエラーをすれば「落ち込むな、次は捕れる」、得点されれば「次のイニングで巻き返そう」と、落ち込んでいる時こそ、仲間に声をかけることを心掛けた。

 2年続けて夏の大会を一緒に戦う那須2年のヘレラ・アウロンさん(16)は「エラーした時にベンチを見ると、『頑張れ』と親指を立ててグッドサインをくれる」といい、「大根田さんの分まで勝ちたい」と意気込む。

 今大会は記録員としてベンチに座る。最近は練習試合でも勝ちがなく、目標は初戦突破だ。「劣勢でも、ベンチからポジティブな言葉をかけてチームを引っ張りたい」。主将の役割を最後まで果たすつもりだ。

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2181654 0 それぞれの夏 2021/07/06 11:00:00 2021/07/06 11:00:00 2021/07/06 11:00:00 練習後にチームメートたちと反省点を振り返る大根田さん(中央)(26日午後0時27分、益子町塙で)=舘野夏季撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210705-OYTAI50011-T.jpg?type=thumbnail

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