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悩んだ転身誇る今 作新学院3年マネジャー 茅島龍之介さん

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チームメートにスイングの助言をする茅島さん(左)(6月18日、宇都宮市の作新学院で)
チームメートにスイングの助言をする茅島さん(左)(6月18日、宇都宮市の作新学院で)

 2年前に夏の県大会の連覇を「9」まで積み上げた作新学院。昨年の独自大会を挟んで、いよいよ「10」に挑戦する夏が来た。79人の部員を誇る強豪に欠くことのできないたった1人のマネジャーも、甲子園を目指す選手と同じ気持ちで初戦を迎える。

 「チームを引っ張るマネジャーにならないか?」。昨年秋の県大会前、小針崇宏監督(38)に打診された。想像もしない言葉に「なんで自分なんだ」とショックを受けた。

 小学3年生から続けてきた野球。内野手として「甲子園に出場し、日本一を目指したい」と、作新学院で3年間プレーすることしか頭になかった。悔しさのあまり練習に足を運ぶのが嫌になり、部活をやめることも頭をよぎった。

 親にも部員にも相談せずに1週間ほど悩んだ。「甲子園出場」という目標には、自分が選手ではなくマネジャーとして支えた方が近づける。「監督も、できると信頼してくれているから誘ってくれたはずだ」と、マネジャーへの転身を受け入れた。

 初めは選手とマネジャーの違いに戸惑った。

 練習中、選手に指摘をするのもマネジャーの重要な役割だが、「プレーをしていない自分が言っていいんだろうか」とためらった。嫌われるのを覚悟で、「ちゃんとやれよ」と声を上げた。選手たちは「悪かった」と素直に返してくれた。「言いやすい環境を周りが作ってくれた」と感謝している。

 今春の県大会準決勝。九回裏、宇都宮工に1点差に詰め寄られ、さらに一死一、三塁。三塁手に強いゴロが飛んだ。抜けてもおかしくない難しい球をさばき、併殺にしとめ、逃げ切った。

 普段、強い打球の処理練習をする際は自らノックを打ち、「1歩目の踏み出しをもっと早く」「グラブを出すのが遅いよ」と繰り返してきた。「お前が練習中に指摘してくれたから勝てたよ。ありがとう」。3年生の選手たちにそう言われ、やってきたことが間違っていなかったと、マネジャーのやりがいを実感した。

 大会も間近に迫り、周囲の期待が高まっているのも感じる。「プレッシャーがかかる選手が気づかないところに気を配り、選手と一体となって甲子園に行きたい。昨年行けなかった先輩たちの分も」

 小針監督が「素直で謙虚で、指摘を受けてもすねない。野球に対する熱心さがあるからこそ適任」と、ためらいつつも転身を勧めた選手は、夏の県大会では初めてベンチに入り、頼もしいマネジャーとして選手たちを最後まで後押しする。

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2185290 0 それぞれの夏 2021/07/07 10:00:00 2021/07/07 10:00:00 2021/07/07 10:00:00 チームメートにバットのスイングに関して指導する茅島さん(左)(宇都宮市の作新学院高校で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210707-OYTAI50000-T.jpg?type=thumbnail

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