読売新聞オンライン

メニュー

徳次郎町 本当は「とくじら」? 宇都宮市 読み方変更へ審議

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

宇都宮市徳次郎町の国道交差点には、ローマ字で「とくじろう」との読み方が記載されている
宇都宮市徳次郎町の国道交差点には、ローマ字で「とくじろう」との読み方が記載されている
住民団体「コミュニティ徳次郎」の事務所駐車場の看板には、「とくじら」と書かれている
住民団体「コミュニティ徳次郎」の事務所駐車場の看板には、「とくじら」と書かれている

 宇都宮市の日光街道沿いに位置し、のどかな田園風景が広がる「徳次郎とくじろうまち。だが、多くの住民は「とくじら」と呼ぶ。長年のねじれを解消し、読み方を「とくじら」に統一しようと、住民たちが立ち上がった。市は30日、住居表示等審議会を開き、読み方の変更について審議を始める。同一表記の町名変更は、実現すれば市内で初めてという。

 読み方を巡っては長年、国道交差点や郵便局などの名称は「とくじろう」だが、城跡や保育園は「とくじら」と、異なる読み方が混在してきた。6年前に設立し、地域活性化に取り組む住民団体「コミュニティ徳次郎とくじら」の代表は「『とくじら』には町の文化や風土が詰まっている。先祖が呼んでいた地名を大事にしたい」と話す。

 宇都宮市の歴史に詳しい池田貞夫さんによると、奈良時代に現在の日光市で勢力をもっていた久次良くじら一族がここに移り住み、日光の本領地と区別する「外」がついて「外久次良そとくじら」となったのが始まりという。以降、「得志良」や「徳治良」など漢字を変えながら、呼び名は「とくじら」で定着した。明治時代に編さんされた日本初の全国地誌「大日本地名辞書」には「徳次良」に「とくじら」とルビが振られているという。

 市によると、「とくじろう」の読み方については、資料が残っておらず、その由来の正確なことは分からない。しかし、池田さんによると、1954年に旧富屋村が宇都宮市に合併された際、「徳次郎をそのまま『とくじろう』と読んだだけではないか」と指摘する。

 これまでも、読み方の変更を求める声はあったが、昨年の地域行事の際、自治会関係者らが集まり、共同で実現しようと機運が高まり、今年4月、町内7自治会などが読み方の変更を求める要望書を市に提出した。

 住民の要望を受け、市は7月から審議会の開催を決定。審議会は2回を予定し、市長が関係行政機関や有識者から、変更による弊害の有無などを諮問し、答申書を受け取る。順調なら答申書は12月議会に提案され、議会で承認されれば、正式に「とくじら」の読み方が告示されるという。

 町内にいる「とくじら」を名字にする住民は「みんなが呼び慣れている『とくじら』の方がいいな。生まれた時から親しんできた地名になればうれしい」と話す。

無断転載・複製を禁じます
1360991 0 ニュース 2020/07/23 05:00:00 2020/07/23 08:34:33 2020/07/23 08:34:33 町内の国道交差点は「とくじろう」と読む(7日午後2時42分、宇都宮市徳次郎町の国道119号線で)=折田唯撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/07/20200723-OYTNI50005-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)