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ライチョウ群れ復活狙う 那須どうぶつ王国 「野生順化施設」完成

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野生順化施設を案内する佐藤園長。隠れ場所になるハイマツを植えるなどして野生を再現した(28日、那須町大島で)
野生順化施設を案内する佐藤園長。隠れ場所になるハイマツを植えるなどして野生を再現した(28日、那須町大島で)

 国の特別天然記念物「ニホンライチョウ」の群れを長野県の中央アルプスで復活させる国の事業に取り組む那須どうぶつ王国(那須町大島)に、野生に限りなく近づけた環境で飼育できる日本初の「野生順化施設」が完成した。野生のライチョウを飼育し、繁殖させて野生に戻す国の計画の一環。佐藤哲也園長は「自然孵化ふか事業などで得られた知見を生かし、集大成にしたい」と話している。

 感染症や高温に弱く、ヒナが死ぬ割合が高いライチョウは、人工飼育後に野生に戻すのが難しかった。中央アルプスに近い環境でライチョウを育てて増やし、野生に戻す循環を生むのがねらい。間近で習性を確認でき、種の理解もさらに深まる。環境省のライチョウ保全事業に参加する動物園の中から、比較的涼しい地域にある茶臼山動物園(長野県)と那須どうぶつ王国が選ばれた。

 倉庫を改装した施設は平屋の屋内が180平方メートル、屋外が約320平方メートル。病気の治療や夏場の飼育に使う屋内の室温は、高山帯に近い17~18度を保ち、屋外には隠れ場所となるハイマツを植えるなどした。エサは生息地から入手したコケ類などを与え、獣医師2人とスタッフ3人のチームで飼育する。

 ライチョウは、1969年までは中央アルプスでも生息が確認されたが、絶滅したと考えられていた。しかし、2018年に木曽駒ヶ岳で、北アルプスから飛来したとみられるメス1羽を確認。20年夏には環境省などが乗鞍岳から移送した3家族計19羽を放鳥し、ヒナの成長も確認されている。

 今後の計画では、8月に中央アルプスからヘリコプターでライチョウの親子を運び、22年には王国と茶臼山動物園のヒナを交換して繁殖。生まれた個体を翌23年に中央アルプスに戻すことになっている。

 順化施設の施工費は、昨年実施したクラウドファンディングで集まった2500万円で賄った。佐藤園長は「国の固有種であるライチョウの絶滅を防ぎ、保全していくのは動物園の使命。支援してくれた方々の期待にも応えたい」と話した。

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2019412 0 ニュース 2021/04/29 05:00:00 2021/04/29 05:00:00 2021/04/29 05:00:00 ハイマツの隠れ場所を用意し、野生を再現した施設を案内する佐藤哲也園長(28日午前11時34分、那須町大島で)=亀田考明撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210429-OYTNI50003-T.jpg?type=thumbnail

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