歌う元校長生徒にエール 「寄り添う」思いで作詞作曲

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→ ユーチューブのチャンネルはこちら 「曲を通して生徒に思いを伝えたい」と話す小峰さん(20日、下野市の自宅で) コミネシゲオさん
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 県立壬生高校を最後に退職したばかりの元校長が、今月からシンガー・ソングライターとしての第二の人生をスタートした。長く生徒指導を担当し、生徒たちと向き合いながら、ひとりひとりの個性を認め、寄り添う気持ちで作詞作曲してきた曲は19曲。ユーチューブや音楽配信サイトから流れる歌声は、ソフトで時には渋く、定年後も生徒たちにエールを送っているかのようだ。(荒川隆史)

 下野市在住の元校長・小峰重雄さん(60)は、今月からラジオ局や地域FM局に出演したり、下野市役所で音楽活動の報告をしたりと、忙しい毎日を送る。曲は14日から有料配信も行われている。

 県立高校の教諭をしながら、趣味で作詞作曲をしていたが、2016年、知人の紹介でギタリスト・編曲者のコウダタカシ氏と知り合い、本格的に曲作りを始めた。教師を続けながらギターと作曲を学び、コウダ氏の編曲で、「コミネシゲオ」としてアルバムなど4枚を制作した。

 収録された36曲のうち、半数以上の19曲は生徒のために作った。「勝負曲」という「スプリング ハズ カム」は「桜咲く街……」と始まり、つまずいてもいいんだ、いつか春は来るというメッセージを込めた。

 夜間授業に通う定時制の高校生について書いた曲「ナイト」は、怒りを夜にぶつけている生徒に思いをはせ、大人も君たちのことをちゃんと考えているよと、寄り添う気持ちで作った。

 教師時代は兼業ができないため、CDは販売せず、無料で知人に配布した。曲を生徒の前で披露したこともなかった。でも、校長だった壬生高校時代、ユーチューブで聴いてくれていたのか、女子生徒が校内で曲を口ずさんでいたときは「とてもうれしかった」という。昨年の卒業式では、壬生高生のために作った「ストローク」という曲を卒業生の退場曲として使ってくれた。

 もともと、中学時代に作詞作曲に熱中した。高校、大学時代は空手やボクシングに力を入れ、高校の社会科教師となった後は、格闘技経験者だったからか、生徒指導を命じられて様々な生徒に向き合った。普段は黒ずくめの服が多く、「歌手の長渕剛に似ている」と言われる。一見、怖そうだが、心の中では「常に生徒に寄り添って歩く」をモットーにしていた。

 小峰さんは「教師は退職したが、教育者は一生続けるつもり。つらそうな生徒には、頑張れよではなく、曲を通して『立派だよ』と言ってあげたい」と話している。

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