クラフトビール人気 家飲み増で新規参入

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タンク内で熟成中のビールを確認する山下所長(9日、宇都宮市の「道の駅うつのみや ろまんちっく村」で)
タンク内で熟成中のビールを確認する山下所長(9日、宇都宮市の「道の駅うつのみや ろまんちっく村」で)
「クラフトビールで小山市の魅力を発信したい」と語る栗原社長(10日、小山市のまちの駅「思季彩館」で)
「クラフトビールで小山市の魅力を発信したい」と語る栗原社長(10日、小山市のまちの駅「思季彩館」で)

 小規模醸造所が手掛ける「クラフトビール」の人気が県内でも高まっている。値段は高めだが、個性的な香りや苦みが若い世代を中心に好評だ。新型コロナウイルスの影響で直近の出荷量は落ちているが、「家飲み」需要が高まったことを受け、新規参入する事業者も出ている。(井上暢)

 宇都宮市の「道の駅うつのみや ろまんちっく村」の一角に、大谷石で造られたブルワリー(ビール醸造所)がある。中をのぞくと、巨大なタンクがずらりと並び、 芳醇ほうじゅん な香りが漂う。

 1996年、県内でいち早く誕生したブルワリーで、宇都宮産の麦を使いコクと苦みが特徴の「麦太郎」や、ギョーザに合う「 餃子ギョーザ 浪漫」(いずれも税込み550円)など定番5種に加え、限定商品を年20~30種手掛ける。ブルワリーの山下創所長(51)は「麦や果物など原料の組み合わせや醸造方法で、多種多様なビールができる。近年は全国でブルワリーの数が急増し、ブームになっている」と話す。

 県内のブルワリー8社で構成する「栃木クラフトビール推進協議会」によると、クラフトビールはかつて「地ビール」と呼ばれ、94年の酒税法改正でビールの小規模生産が解禁され、ブームに沸いた。全国に次々と醸造所が開業したが、2000年代初めにはブームは下火になった。

 しかし、18年の酒税法改正で麦芽使用率が引き下げられ、「ビール」の定義が緩和。ゆずやレモンなどの風味を加えた酒も、新たにビールとして販売できるようになり、消費者の選択の幅が広がったことでブームに再び火が付いたという。

 同協議会が発足した12年の時点で、県内にあるブルワリーは4社だったが、17年以降に開業が相次ぎ、今では9社に増えた。近年はビアバーが増加したほか、スーパーやコンビニにも販路が拡大。19年には県内産出荷量が、統計を取り始めた13年の2倍近い約32万リットルに上った。コロナ下の20年は、飲食店の休業で約24万リットルに落ち込んだが、家飲み需要に支えられて昨年は約25万リットルと持ち直し始めた。

 この状況に目をつけ、昨年新規参入したのが、野菜の卸売りなどを手掛ける小山市の「Sunフーズ」。「 808やおや ブルワリー」と名付け、原料はこれまで取引してきた農家と連携し、市内産の農作物にこだわる。

 出荷できない規格外のコメを使い、フルーティーな香りと爽やかな飲み口が売りの「オヤマエール」(税込み438円)など、定番3種と期間限定4種のビールを製造。毎月1000リットルを出荷して100万円ほどの売り上げを出し、市内のスーパーでは売り切れになるなど、着実にファンを増やしているという。

 小山市はビールの原料・二条大麦の生産量が全国トップクラスを誇る。栗原宏社長(45)は「地元産の農作物を使ったクラフトビールで、栃木県、特に小山市の魅力を発信し、イチゴやギョーザに負けない名物にしていきたい」と意気込んでいる。

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3116864 0 ニュース 2022/06/27 10:00:00 2022/06/27 10:00:00 2022/06/27 10:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/06/20220627-OYTNI50008-T.jpg?type=thumbnail

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