暑さ対策に追われる酪農家 生乳生産量低下を懸念

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ミストの噴射や送風機で暑さ対策を行う牛舎(29日、那須塩原市青木で)
ミストの噴射や送風機で暑さ対策を行う牛舎(29日、那須塩原市青木で)

 記録的な猛暑を受け、全国2位の生乳生産量を誇る県内では、酪農家から生産量の低下を懸念する声が上がっている。円安などで飼料価格が高騰する中、牧場経営がさらに圧迫される恐れがあり、各酪農家は牛舎にミストを噴射するなど暑さ対策に追われている。

 「既に息が荒くなっている牛がいる。夏バテしてしまうのは人間と一緒」。那須塩原市青木で酪農を営む人見孝允さん(43)は、200頭以上を飼育する牛舎に目をやった。暑さで牛がエサを食べなくなり、搾乳量が減るのを避けるため、牛舎には送風機とミストの噴射設備があり、気温上昇に応じて自動で稼働する設定になっている。

 しかし、28日昼前、牛舎内の温度計が33度を示しているのを確認した。人見さんは「これだけ気温が高ければ温風を送っているのと変わらない。既に例年の同時期より1割ほど生産量が減り、利益率も下がっている」と肩を落とした。

 大田原市で乳牛を育てる40歳代の酪農家も「この暑さがいつまで続くのか」と不安をにじませる。電力需給の 逼迫ひっぱく で節電対策が求められる中でも、暑さ対策で送風機の使用は欠かせないといい、「牛の命には代えられない」と話した。

 県内の4酪農組合が所属する県酪農協会の臼井勉会長(73)は「例年より早い段階で暑くなり、現時点で搾乳量が減っているのは間違いない。飼料価格の高騰と重なり、ダブルパンチだ」と嘆く。

 県畜産振興課によると、猛暑に見舞われた2018年は、7月中に58頭の乳牛が暑さのため死んだ。同課は「県のホームページで乳牛の暑さ対策のマニュアルを掲載している。酪農家たちに対策を周知していきたい」と話した。

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