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<上>生光学園 私立初代表へ全力

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大声を出し、全力でダッシュを繰り返す選手たち(徳島市で)
大声を出し、全力でダッシュを繰り返す選手たち(徳島市で)

 生光学園(徳島市)の野球部員の声はとてつもなく大きい。みんなで声を合わせるウォーミングアップ。「イチ、ニ、サン、シ」。始まるとすぐに職員室の窓が開き、男性教頭が声を掛けた。「電話の声が聞き取れんのよ。少し校舎から離れてやってくれるかな」。叱るわけにいかず、苦笑いした。

 選手たちがこだわるのは、ひたむきさだ。力いっぱいの声出し、全力疾走、フルスイング――。監督の河野雅矢は選手たちに口酸っぱく説く。「大事な試合で負けたら、きっと心当たりがある。あの時の練習、あの時の一瞬に手を抜いたせいだと」。だから選手たちは練習の間、顔をゆがめながらも必死で走り、全力でバットを振るのだ。

 しかし、これだけやっても甲子園の道は遠い。昨夏の県大会の準決勝。終盤まで同点の大接戦だった。大会屈指の好投手を相手に、狙い通りの試合展開だった。そして七回一死三塁、「カウントを取りにくる」と河野はスクイズのサインを出した。しかし、球は真ん中高めに伸び、バントは小飛球となって失敗。「あそこで偶然、あのコースにボールが来るなんて。本当に運がないと思った」と河野は当時を振り返る。

 就任4年目。昨夏まで2年連続で準決勝で敗れた河野は敗因を聞かれても、「私にもようわからんのです」と首をひねる。ただ、運で負けるにもどこかに原因がある。運をたぐり寄せられるぐらいひたむきに練習する必要があるという意識を持つようになった。

 選手個人の力や練習量では強豪校との間に差はない。だからこそ、準備に妥協してはいけないことを選手がお互いに言い聞かせる。

 ある日の打撃練習前、副主将の秦悠馬は、捕手役の後輩たちを厳しい言葉で注意していた。「練習の合間にだらだらすると、次の入りが悪くなる」。練習と練習の合間の動きも大切にしよう。秦は言う。「野球の神様がいてもいなくても、やるのは自分たち。甲子園に行くため、目の前のやるべきことを一つ一つ真剣に取り組んでいる」

 徳島で私立校の甲子園出場はまだない。「今年こそ」の強い思いで挑む生光学園は、勝つための準備を整え、頂点を目指す。(敬称略)

 ◇生光学園 1947年に商業専門学校として設立、79年に高校となった。翌年に野球部を創部し、県内の私学では唯一の高野連加盟校となった。春や秋の県大会での優勝はあるが、夏は95年と2011年の準優勝が最高。OBにプロ野球・元日本ハムで、プロ通算167セーブを挙げた武田久さんがいる。06年には、中等部としては全国でも珍しい硬式野球部を創部した。

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27526 0 挑戦 夏の甲子園100回記念 徳島大会 2018/06/27 05:00:00 2019/01/16 11:35:03 大声をあげながら全力でダッシュをする生光学園の選手たち(徳島市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180626-OYTAI50004-T.jpg?type=thumbnail

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