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◇本紙記者「さゝ連」参加
15日に閉幕した徳島市の阿波おどり。6月に徳島支局に赴任した浅野榛菜記者は、有名踊り手グループ「さゝ連」に加えてもらい、練習に参加。この連載を担当するとともに、祭り本番で成果を披露した。
「ヤットサー、ヤットサー、ヤット、ヤット」。甲高い掛け声に合わせて踊る女踊り。13日夕、「さゝ連」の一員として祭りに参加しました。
鮮やかなピンク色の着物に身を包み、編みがさをかぶって、見た目はすっかり阿波女。しかし、緊張で顔がこわばっているのがわかり、手足までロボットの動きのようにぎこちなくなっていないかで頭の中はいっぱいでした。
新町橋通り約200メートルを1往復。「カカンカカンカ」という始まりの
覚えているのは、ふと目に飛び込んできたたくさんの笑顔。隣の踊り手にも、沿道の観客にも。踊りを楽しむ踊り手と、それを見て喜ぶ人々が毎年、一つになって約400年の歴史を紡いできたのかと思うと、感動で胸が熱くなりました。
阿波おどりに、しかも難しいとされる女踊りで挑戦すると決めたのは約1か月半前。指導してくれたさゝ連の女踊りのリーダー村上美沙希さんが「もっと自然に」と言っていたのを思い出しました。大切だったのは「この笑顔だったんだ」と。
ようやく聞き慣れてきた2拍子の「ぞめき」のリズムがしばらく聞けないかと思うと寂しくなります。「ヤットサー」の掛け声には、「久しぶり!元気?」との意味があるという説を耳にしました。来年も踊りたい。その時はもっと練習してうまくなっていたい。そして何より、元気に明るく声を出して楽しもうと思っています。(おわり)