道路も走る 未来の車両<阿佐海岸鉄道>

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列車から見える太平洋。トンネルを抜けるたび、心地よい海風を感じられる(海陽町で)
列車から見える太平洋。トンネルを抜けるたび、心地よい海風を感じられる(海陽町で)
宍喰駅に進入する列車。今後はDMVにかわる(海陽町で)
宍喰駅に進入する列車。今後はDMVにかわる(海陽町で)
今年度中に導入される予定のDMV。線路と道路の両方走ることができる=阿佐海岸鉄道提供
今年度中に導入される予定のDMV。線路と道路の両方走ることができる=阿佐海岸鉄道提供

DMVに移行へ

 旅の記念に「鉄印」――。鉄印をもらえるのは、県内では阿佐海岸鉄道(あさてつ)だ。ただ、線路と道路、両方を走るDMV(デュアル・モード・ビークル)に移行してからとなる。冬までに廃止される現行の列車の姿を見ようと今、多くの鉄道ファンが訪れている。

全3駅8・5キロ

 地元住民や鉄道ファンに「あさてつ」の名で親しまれる阿佐海岸鉄道の阿佐東線は県南部の海陽町から高知県東洋町を結ぶローカル線だ。四国の東南部、太平洋に沿うように海部、宍喰、甲浦の3駅を結ぶ。

 全長わずか8・5キロのうち、トンネルは半分以上の長さになる17か所計4・6キロに上る。トンネルを抜けると広がる、太平洋の景色が、約11分の鉄道の旅を楽しませてくれる。

 現在は1両編成の「しおかぜ」と「たかちほ」を運行しているが、今年度中に線路と道路の両方走れる車両「DMV」の世界初の実用化を目指している。世界に類のない車両であることからそれ自体が観光資源となることに加え、医療機関の送迎や災害時の移動手段など、地域活性化にも貢献できるとして期待がかかる。

 現行の列車は廃止される見通しだ。鉄印はDMVの導入後に発売されるが、現行列車に乗る最後のチャンスとなる。鉄道ファンがこぞって訪れ、写真に収めているという。

駅長は伊勢エビ

 宍喰駅では人気者が乗客を待ち構えている。4代目の駅長を務める2匹の伊勢エビ「あさちゃん」と「てつちゃん」だ。地元特産の赤い伊勢エビは脱皮を繰り返す。「開業以来、赤字続きだったもので、脱却したいという思いから、赤い殻を脱皮する伊勢エビにあやかろうと考えた」と同鉄道の企画・情報発信担当、平道知代さん。2010年から起用を始めた伊勢エビ駅長はいまや、同鉄道の象徴ともいえる。

 列車とDMV。「あさてつ」は、過去と未来の鉄道交通の間に立つ。平道さんは「古きよき列車と新しいDMV。できれば、どちらも楽しんでほしい」と利用を呼びかけている。(新谷諒真)

発売はDMV移行後

阿佐海岸鉄道の鉄印=阿佐海岸鉄道提供
阿佐海岸鉄道の鉄印=阿佐海岸鉄道提供

 鉄印は全国で集めることができるが、阿佐海岸鉄道では唯一、押印ができない。鉄印帳も含めてDMVへの本格移行後に発売する予定だからだ。

 DMVを見てから押印してほしいという同社の計らいで、デザインはDMVが線路上を走っている様子を円で囲い、円には「Dual Mode Vehicle」と記される予定だという。

 阿佐海岸鉄道の担当者は「全国のほかの鉄印を集めたうえで、最後にDMVに乗っていただき、未来の鉄道交通を体感してほしい」としている。

 鉄印の押印は1回300円(税込み)。鉄印帳は2200円(税込み)。いずれも、宍喰駅で購入できる。

 各地域の「鉄印帳を携えて」も読めます。

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1535248 0 鉄印帳を携えて 2020/10/10 05:00:00 2020/10/13 19:19:09 2020/10/13 19:19:09 列車から見える太平洋。窮屈なトンネルを抜けるたび、車窓からは高大な太平洋が広がり、心地よい海風を感じられる(海陽町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201009-OYTAI50031-T.jpg?type=thumbnail

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