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パソコンで画像を確認する浪花係長(県警本部で)
パソコンで画像を確認する浪花係長(県警本部で)

画像解析

鑑識課写真係 浪花孝一係長47

 県警本部6階の写真室で、浪花孝一係長はパソコン画面に映る防犯カメラの画像を見比べていた。不鮮明な画像を拡大し、細部まで目を光らせる。

 昨年11月、徳島市内の路上で、女性が男に下着を奪い取られる事件が起きた。防犯カメラには男のものとみられる車が映っていた。浪花係長はナンバープレート部分をトリミングすると、ぼやけた画像の明るさとコントラストを補正し、可能な限りの補正をかけた。

 1枚の画像だけではナンバーを特定できず、10枚を見比べて、ぼやけた数字の線の形や傾きを捉えて数字を推測した。

 その結果、徳島刑務所の男性刑務官(当時)が乗っていた車のナンバーと一致。刑務官の犯行を裏付ける証拠となった。

 「事件解決に結びつくことに、何よりもやりがいを感じる」と話す。2002年に鑑識課写真係に配属されて以来、画像解析の仕事一筋だ。その間、街のあちこちに防犯カメラが設置され、カメラ付きの携帯電話やスマートフォンも急速に普及した。事件事故の捜査において、それらの画像の重要性は増すばかりだ。

 16年に起きたある事件で、容疑者の男から押収したスマホに保存されていた画像を解析すると、撮影された被害者の瞳に男が映っていることに気づいた。拡大すると、体格から髪の生え際まで識別でき、背後に映った建物の柱から現場まで特定できた。

 17年には、盗撮に使われたカメラに映った犯人の手に注目した。画像を1コマずつ確認して、手のひらの模様「掌紋」が最も鮮明に映る画像を取りだした。その結果、容疑者の男の掌紋と合致したという。

 画像に目をこらし、何枚も見比べながらかすかな手がかりを探す。時代が変わっても、画像解析の基本は変わらない。「防犯カメラなどが普及したおかげで、自分の技量を生かす場面も増えた」と常に前向きだ。

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2175235 0 証拠を求めて 2021/07/03 05:00:00 2021/07/03 05:00:00 2021/07/03 05:00:00 ソフトで画像を確認する浪花さん(徳島市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210702-OYTAI50017-T.jpg?type=thumbnail

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