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顕微鏡で筆跡を分析する森主任研究員(県警本部で)
顕微鏡で筆跡を分析する森主任研究員(県警本部で)

筆跡鑑定

科学捜査研究所人文科 森泰斗主任研究員30

 「阿波おどりを中止しろ。中止しなかったら命を奪うぞ」。2016年、知事や徳島市長を脅すはがきが送りつけられた。1枚に複数の差出人の名前が書かれ、筆跡は実在の人物のそれと一致しなかった。

 3年後の19年、別の事件で逮捕された男の筆跡が、はがきの文字に似ていることが分かった。森泰斗主任研究員は文字の大きさや筆順などの共通点を挙げて、男が書いたと判定。脅迫容疑での逮捕につなげた。

 人文科文書担当は、文書や印影、偽札などの鑑定を行う。詐欺や文書偽造、さらには贈収賄事件などの捜査を支える。中心となるのが筆跡鑑定だ。

 筆跡鑑定にハイテク機器の出番はない。まず、文書全体を見て、文字の間隔や余白などを確かめ、文字の傾きや筆順などの癖をつかむ。約30点の検査項目を基に、具体的な類似点を挙げて、何がどう似ているのかを証明する。

 研究員になった15年から、筆跡鑑定を担当する。新人の頃、人間の目に頼る鑑定を「アナログ」と感じた。しかし、経験を重ねた今は、「機械に任せられる仕事ではない」と自信を持って言える。

 他人の文字に似せて書いても、筆跡にはその人にしかない癖が表れるという。同僚らと筆跡を見比べる練習を何度も行って技術を身につけた。

 これまでに行った筆跡鑑定は約100件。現在、県警で筆跡鑑定ができるのは、森主任研究員だけだという。「自分の鑑定結果が、誰かの人生を左右するかもしれない。これから人工知能などが進化しても、人間にしか気づけない特徴はきっとある。色々な文字を見て、もっと経験を積まなくては」と力を込める。

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2176806 0 証拠を求めて 2021/07/04 05:00:00 2021/07/04 05:00:00 2021/07/04 05:00:00 顕微鏡で筆跡を分析する森さん(徳島市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210703-OYTAI50010-T.jpg?type=thumbnail

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