早大生伝説の味復活カレー店 「メーヤウ」 常連OB資金集め

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「メーヤウ」の味を高橋さん(左)から受け継いだ高師さん(新宿区西早稲田の「早稲田メーヤウ」で)
「メーヤウ」の味を高橋さん(左)から受け継いだ高師さん(新宿区西早稲田の「早稲田メーヤウ」で)
人気のチキンカリー
人気のチキンカリー

 20年以上にわたって早大生に親しまれながら、2017年に閉店したカレー店「メーヤウ」(新宿区)が、常連客だった早大OBの手でこの夏に復活した。新型コロナウイルス禍の中でテイクアウト中心の営業が続くが、往時を懐かしむ常連客らが相次いで駆けつけ、運営は軌道に乗りつつある。(増田知基)

 「『伝説の味』を復活させられてよかった」。メーヤウの新オーナーとなったIT会社員の高師たかし雅一さん(33)が笑顔を見せる。高師さんが新店舗を開くためにクラウドファンディングを始めたのは今年2月。全国の早大OBを中心に1か月ほどで目標額の3倍近い約427万円が集まった。

 復活した「早稲田メーヤウ」は、旧店舗から約1キロ西に離れた早大西早稲田キャンパス近くにオープン。コロナの影響で当初予定していた5月の開店は見送ったが、7月4日の開店初日は前夜から徹夜で並ぶ人も現れ、用意していた100食が約2時間で売り切れたという。

 旧メーヤウは初代店主の男性が早大の大隈講堂近くに開き、その後、東京メトロ早稲田駅近くの交差点前に移った。1997年から店主を務めた高橋忍さん(65)が10種のスパイスを使って仕上げた「チキンカリー」(税込み750円)が一番の人気メニューだった。早大生の間では、先輩が新入生を連れて激辛のカレーを食べさせることが「洗礼」と呼ばれるほどに親しまれた。だが、カレーづくりは肉体的にも過酷な仕事で、高橋さんは引退を決める。後継者を探したものの難航し、旧メーヤウは2017年3月に閉店した。

 閉店翌年の18年9月、メーヤウは早大周辺の商店街の催しで1日だけの復活を果たした。都内の企業に勤めていた高師さんは、卒業後も週末に通い続けていたほどのファンで、この時にも店を訪れた。閉店の経緯を知り、自身がオーナーになりたいという思いを深めていたが、その場では高橋さんに言い出せなかった。後日、SNSを通じて高橋さんに「復活をお手伝いしたい」と伝えたが、「もうやりません」ときっぱりと断られたという。

 ところが、数日後に高橋さんが誤って高師さんに連絡を入れたことが転機となった。突然の連絡に高師さんは戸惑いながらも、「1回だけでいいから会ってください」と懇願。店への愛着を直接伝え、資金繰りなどを含めて練り上げていた経営計画を伝えると、高橋さんは「そこまで決めているのなら」と認めてくれた。

 店主はかつての常連客で、早大OBの中東研究者高岡豊さん(45)、復活を知って高師さんと連絡を取っていた石川ゆうみさん(28)が共同で務める。高師さんは会社勤めの傍らで商品開発なども担当し、高橋さんは2人の店主への調理指導を続ける。

 昼のみの営業で、カレーは用意した50食がすぐに売り切れる日もある。宅配代行サービス「ウーバーイーツ」の導入やレトルト商品の販売にも手を広げており、コロナ収束後は店内飲食を始める計画だ。高橋さんは「息子や娘のような世代の人たちがメーヤウの復活を後押ししてくれて、本当にうれしい」と喜び、高師さんも「今後は早大生だけでなく、幅広い世代の人に愛されるカレーの名店にしたい」と夢を抱いている。

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1599819 0 ニュース 2020/11/04 05:00:00 2020/11/04 05:00:00 2020/11/04 05:00:00 「早稲田メーヤウ」の前に立つ高橋忍さん(左)と高師雅一さん(新宿区西早稲田で)=増田知基撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201103-OYTNI50037-T.jpg?type=thumbnail

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