初詣念入り「密」対策 寺社、コロナ警戒 参道に目印 「分散参拝を」
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新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、例年なら多くの人でにぎわう初詣に向け、都内の寺社が感染防止策に知恵を絞っている。参拝客同士の間隔が保てるよう参道に目印を付けたり、分散参拝を促したりし、各寺社は「密」を回避した参拝を呼びかけている。
■明治神宮
明治神宮(渋谷区)は28日、参拝客が密集するのを防ごうと、参道に客同士の間隔を空けるための目印を設置。神職らが石畳にテープを貼り、砂利道にはビニール製のチューブを結んだくいを打ち込んだ。
明治神宮は31日から1月1日にかけて夜通し参拝できる「終夜参拝」を中止にした。1日は午前6時に開門する。終夜参拝の中止は、太平洋戦争中の1941~45年末以来という。
参拝客の動線は一方通行にし、お守りやおみくじを授ける「授与所」は、社殿から離れた東西2か所に特設する。参拝前に心身を清める「手水舎」からはすでに
神楽殿で行う祈願も、
■浅草寺
正月三が日の参拝者数が例年約290万人にのぼる浅草寺(台東区)では、混雑状況が事前に把握できるように、境内本堂前の様子を、動画投稿サイト「ユーチューブ」の寺公式チャンネルで24時間ライブ配信する取り組みを今月11日から始めた。
浅草寺の担当者は「例年より人数制限などが厳しくなることが予想され、待ち時間が長くなるかもしれない。配信を参考にして、あまり人が多くない日時を選んで参拝することも検討してほしい」と呼びかけている。
また、例年は年明けから1週間ほど境内に約280の露店が並ぶが、今年は出店の取りやめを関係団体に依頼したという。
■湯島天神
学問の神様・菅原道真をまつる湯島天神(文京区)では、初詣での混雑を避けるため、「
湯島天神の担当者は「参拝者から幸先詣に関する問い合わせも多い。年内のお参りでもご利益は変わらないと説明している」と話す。
中学受験をする小6の長女(12)の合格祈願で、23日に湯島天神を訪れた中央区の女性(46)は「いつもは正月三が日に初詣に行っているが、感染対策を考え、混雑していない年内に参拝することにした」と話し、長女と共に手を合わせていた。