大田区に不登校特例校 23区の公立校では初
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大田区は4月、不登校の中学生を対象とした「みらい教室」を、区立御園中学校の分教室として開設する。文部科学大臣の指定で特別な教育課程を編成できる「不登校特例校」で、区によると、不登校特例校は、23区の公立校では初めて。
同区には現在、区内4か所に、不登校の児童・生徒のための「適応指導教室」があるが、本来の学校に戻るための支援が中心だ。これに対し、みらい教室では、御園中の生徒として授業を受け、卒業を目指すことになる。
みらい教室は、3月に区内の別の場所に移転する池上図書館の建物を使用し、定員は1学年あたり8人、3学年で計24人。正規の中学校教員3人のほか、講師などを配置し、全教科の学習に対応する。授業開始を通常の中学校より遅くするなどの配慮をし、将来の目標を持つことが前向きな学習につながるとの考えから、キャリア教育を充実させる。
区は講師やスクールカウンセラーらの人件費、施設整備費として、新年度の予算案に約6370万円を盛り込んだ。将来は別の場所に移転し、分教室ではなく独立した学校の設置を目指している。
2016年に成立した「教育機会確保法」は、国や自治体に対し、不登校特例校などの整備に努めるよう求めており、都内の公立ではこれまでに八王子市、調布市、福生市の学校が指定されている。