いざ上陸 東京湾に浮かぶ海上要塞「第二海堡」

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海堡内に残る見張り台として使われていたとみられるコンクリート製の構造物
海堡内に残る見張り台として使われていたとみられるコンクリート製の構造物
東京湾に位置する海上要塞「第二海堡」。上空から撮影すると巨大な「くの字」のように見えた
東京湾に位置する海上要塞「第二海堡」。上空から撮影すると巨大な「くの字」のように見えた
海堡内の建物に使われたレンガには、監獄で作られた証しである桜の花の刻印があり、「囚人レンガ」と呼ばれる
海堡内の建物に使われたレンガには、監獄で作られた証しである桜の花の刻印があり、「囚人レンガ」と呼ばれる
戦時中に設置されていた兵器について説明するガイドの冨沢さん
戦時中に設置されていた兵器について説明するガイドの冨沢さん
第二海堡に到着する上陸ツアーの船
第二海堡に到着する上陸ツアーの船

 東京湾に「第二 海堡かいほう 」と呼ばれる「くの字」形の巨大な人工島が浮かぶ。首都東京を守るため明治政府によって築かれた海上要塞だ。近年、一般客が上陸できるツアーも始まり、貴重な軍事遺構として注目を集めている。

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 第二海堡は、千葉県富津市の富津岬の西、約4キロの海上にあり、面積は約4万1000平方メートル。建設は「明治最大・最難の土木工事」といわれ、1889年から25年かけ築かれた。

 海堡のある場所は水深が12メートルほどあるため、船で運んできた岩を海底に積み重ね、その上から土砂を流し込んで島を造成したという。完成時には、島の上には大砲が設置され、戦時中は東京湾に侵入する外国船ににらみをきかせていた。

 第2次世界大戦終戦とともに海堡は役目を終え、その後、老朽化などで一般人の立ち入りが禁止されていた。

 貴重な軍事遺構を観光資源として活用しようと、国土交通省や富津市、横須賀市などでつくる「第二海堡上陸ツーリズム推進協議会」が発足したのは2018年。19年から民間の旅行会社と協力しながら上陸ツアーを始め、東京駅発着の旅行などが企画されている。

 今年11月に開催された横須賀港発のツアーには約40人が参加し、ガイドの案内で島内に残る砲台跡や見張り台などを見学した。埼玉県から訪れた公務員の女性(49)は、「海の真ん中にこんな巨大な要塞を造るなんてすごい」と話した。

 案内ガイドの冨沢武夫さん(70)は「当時の最先端の土木技術によって築かれた施設。島を訪れ周囲を見渡せば、なぜこの場所に要塞が必要だったのか感じられるはず」と話す。

(写真と文 富永健太郎)

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